2024年12月8日
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ベローズ撮影 高倍率のクローズアップ撮影ではベローズが有効です。30年ほど前に揃えた機材に、アダプターを装着してSONY α7SV で使えるようにしています。オート絞りが使えないため、絞りは手動のフルマニュアルです。被写界深度が僅か0.数ミリの世界なので、しっかりとした三脚を使い微妙なピントを探ります。この使い勝手がお世辞にも良いとは言えないベローズを使う理由はズバリ、レンズにあります。今まで様々なマクロレンズ系を使ってきましたが、解像度は様々で納得のいくものは多くはありませんでした。その中で、 Leica(LEITZ WETZLAR)PHOTAR(ライツ・フォタール)は驚くようなキレを見せました。当時はフィルムでしたが、現像したフィルムをルーペで覗いた時に鳥肌がたったことを思い出します。30年前でも一般には流通しておらず、個人輸入でドイツから取り寄せました。昆虫写真家の海野和男氏も絶賛されているレンズです。 Leica PHOTAR F4 50mmをオリンパスのベローズに装着しています。撮影時にはストロボを3〜4個同時発光。ピント合わせはSONY α7SVで拡大しておこなうので老眼でも大丈夫。 僅か1ミリほどの卵を撮影しクロップしています。卵割の様子まではっきりと分かります。キレの良さと立体的に写る解像力に惚れ惚れします。 |
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2024年12月7日
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ハクセキレイ 先日、古座川でハクセキレイを観察しました。場所は開けた瀬で、石の間にクチバシを入れたり、飛んでいる虫を捕えたりとせわしなく飛び回っていました。同じ瀬には2羽のハクセキレイとよく似たセグロセキレイ、キセキレイと3種類のセキレイがいて、個体ごとにナワバリのようなものがあるようでした。川の上を飛んでは長い尾を上下に振り、石に止まって「チュイチュイ」と鳴きます。水面から突き出た石では度々争いが起きていて、どうやら気に入った石がある様子。石を巡っての争いといえば、かつてカジカガエルでも観察したことがあります。美声で有名なカジカガエルのオスは、気に入った石の取り合いをしていました。川の中に転がっている石はどれも同じように見えますが小さな生き物たちにとって、とても大事な存在のようです。 |
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2024年11月25日
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仲良し?? 毎晩、ケージから出るのがルーティンになっているセキセイインコの「ぷぴお」。30分〜1時間ほど居間で遊んだ後、自分でケージに戻っていきます。こちらがテレビを見ていたりして相手にしないと、いつの間にかマーサのところに行っていることがあります。マーサのケージにとまって何だか仲良く見えるのですが、マーサは本当は嫌なんです。マーサの毛を引っ張ったりするので…。性格が優しいマーサはぷぴおには何もしませんが、内心穏やかではない様子。そんな時はぷぴおを迎えに行き、居間で遊ぶようにしています。 |
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2024年11月22日
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「日本のウナギ」が紹介されました 「うなぎ百撰 2024年秋号」(うなぎ百撰会)に、「日本のウナギ」が紹介されました。「うなぎ百撰」はウナギに特化した冊子なので、掲載していただくことに意味があると思っています。会員の多くは鰻屋さんですので、「日本のウナギ」はド・ストライクかと。 ウナギの生態や生息する環境などについて興味をもっていただけるのは、まずは一番の接点となる鰻屋さんや鰻を食べている人だと思うのです。美味しいうなぎを持続的に食べるには、ウナギのことを知ることが肝心なのではないかと思っています。 うなぎ百撰会(うなぎ百撰は定期購読もできます) 東京都中央区日本橋室町1-8-2 7F 03-6202-1223 |
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2024年11月15日
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匠の聚フォトコンテスト入賞作品展のお知らせ 毎年、開催されている奈良県川上村・匠の聚フォトコンテスト・2024年の入賞作品展示が以下の場所で行われます。全国各地で行われているフォトコンテストですが、4カ所も巡る展示は少ないのではないでしょうか。フォトコンテストの楽しさというか醍醐味は、自分が撮影した作品を多くの人に見てもらえることだと思います。入賞された方はもちろん、これから応募される方は是非、会場に足を運んでみてください。プリントされた写真を見る機会は少ないと思いますが、プリントをすることで見えてくるものもあると思います。 |
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2024年11月8日
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その名はパンダ! 先日、和歌山の沿岸などに生息するメリタヨコエビが新種記載されました。広島大の富川氏らが報告したもので、白と黒の模様であることから「パンダメリタヨコエビ」と命名されました。白浜町でも見つかっていることから、白浜町のアドベンチャーワールドに暮らすジャイアントパンダに因んだ命名ということです。 パンダメリタヨコエビ( Melita panda )。体長は7mmほど。 アドベンチャーワールドのジャイアントパンダ「桜浜」。 砂地の転石などで見られることから、体色の白黒は隠蔽色になっているのだと思います。 |
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2024年11月3日
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渓流用のドライスーツ 水中撮影でもっとも大事な装備の一つがスーツです。服の上から着るドライスーツは保温性が高く、長時間の撮影には欠かせません。通常は生地の厚さが3.5ミリのスーツを着用しているのですが、スーツ自体が若干重くかさばるのが難点です。撮影ポイントが近ければいいのですが、近年行っている渓流域での撮影では数時間は歩かなければなりません。そこでこの度、スーツの生地の厚さが2ミリという極薄のドライスーツをラングさんに作っていただきました。保温性よりも軽さを選んだわけですが、中に着るインナーがしっかりとしていれば問題はありませんでした。何よりも軽くて動きやすいので渓流での撮影では、とても重宝しそうです。 株式会社ラング 軽量で動きやすい2ミリのドライスーツ。北海道のラングさんのフルオーダー・スーツです。ブーツは渓流用のフェルト底のものを使用しています。 「極上の水」を求めて、この場所までは林道、渓流を往復6時間歩きました。荷物は100グラムでも軽くしたい訳です。 Photo:上田柊太郎 |
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2024年10月28日
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NHK「さわやか自然百景」のサイトに「紀伊半島 北山川」が 掲載されました。 収録はすべて4Kで行っているので、4Kでご視聴いただける環境であれば 是非、11月9日のBSプレミアム4Kでご覧いただけたらと思います! 「さわやか自然百景」ホームページ「紀伊半島 北山川」 舟を使って「瀞八丁」を撮影しました。低いアングルで移動するカットは見ていて気持ちがいいと思います。 |
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2024年10月25日
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番組放送のお知らせ NHK「さわやか自然百景」 さわかや自然百景「紀伊半島 北山川」NHK 11月3日(日)午前7:45〜7:59 総合 11月9日(土)午前6:30〜6:44 BSプレミアム4K 春から収録をしていたNHK「さわやか自然百景」が11月3日にOAとなります。番組の舞台は紀伊半島を流れる北山川です。北山川は熊野川の最大の支流で、全長約100キロ。多雨地帯の大台ケ原を源とし、季節ごとに川の水位が著しく変化する川です。源流域には照葉樹林が広がり、清らかな水が流れています。中流域には川の両岸が切り立ち断崖になっている「瀞八丁(どろはっちょう)」があり、特異な景観から観光地となっています。断崖の水際には「渓流沿い植物」と呼ばれる植物の一群が生育しています。川の水位が安定せず、洪水時には水没するような場所に見られる種類です。「瀞八丁」から名付けられたドロニガナやドロシモツケ、シチョウゲ、北山川に固有のカワゼンゴなどの貴重な渓流沿い植物も収録しました。 私は水中撮影や植物などの撮影を行いました。是非、ご覧いただければと思います。 源流域は透明度の高い支流が幾つも流れています。普段から撮影に通っている川もあります。 瀞八丁は奈良県、和歌山県、三重県の3県が境界を成す峡谷です。右の崖の上には100年の歴史のある「瀞ホテル」が見えます。 「渓流沿い植物」の撮影では、熊野自然保護連絡協議会の瀧野先生、本宮町の松本さんに大変お世話になりました。 岩の隙間などに根を下ろし、春先に花を咲かせるドロニガナ。紀伊半島のみに分布する固有種です。 嶋津の森は、川が運んできたタネが中州に流れ着いてできました。嶋津観光協会の平野さん(中央)とカメラマンの伊藤さんと嶋津の森にて。 |
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2024年10月23日
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本のご紹介 作家・テレビディレクターの井上恭介さんが 「ウルトラウォーター SATOYAMA CAPITALISM 2030」(プレジデント社)を出版されました。井上さんとは銚子川や古座川などを一緒に巡り、日本の川について、水について何度も語り合いました。井上さんは、あの「里山資本主義」の主著者であり、世の中をグローバルな視点から見つめ、今を生きる日本人にこれからの考え方や生き方を提案しています。井上さんとは年齢が近いこともあって意気投合し、いつか「ウルトラウォーター」を映像化できないかと話し合っています。本は300ページを超え、読み応え十分。本の序章には私が登場するシーンもあり、古座川の「水」やオオサンショウウオにも触れています。読書の秋、是非手に取っていただきたい1冊です! ウルトラウォーター SATOYAMA CAPITALISM 2030 プレジデント社 定価(本体2000円+税) 「滝の拝」を撮影する井上氏。文中に登場する「ちいさな女神」に導かれて 著者の井上恭介氏。古座川添いの紅葉の前で |
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2024年10月22日
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「ウナギのいる川 いない川」が教科書に掲載されました 小学校4年生国語の教科書に「ウナギのいる川 いない川」(ポプラ社)が掲載されました。教育図書の小学校4年国語上巻に続き、下巻にも掲載されました。「食べ物」としてのウナギだけでなく、魚として川も含めて見てもらえると嬉しいですね。こうした本を一つのキッカケにして、魚に興味をもってくれる子どもが増えてくれたら何よりです。 光村図書 国語4年生 下 |
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2024年10月10日
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フォトコンテストの審査会 先日、奈良県川上村で「匠の聚フォトコンテスト2024」の審査会がありました。今回は、全日本写真連盟関東本部事務局長の森井英二郎氏が審査員に加わり、写真家の百々俊二さんと3名で行いました。応募作品は昨年よりも数は少なかったですが、 組み写真が多く見応えがありました。他のフォトコンテストの場合は圧倒的に1枚の単写真の応募が多いですが、匠の聚では多くが組み写真です。応募される方のレベルが上がってきていることを実感しますが、より気軽に応募できることも課題となりそうです。インスタグラム部門もありますので、構えずにどんどんとご応募ください。 |
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2024年10月9日
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アマゴ 先日、岐阜県の山奥にアマゴの撮影に行きました。産卵のために湖から河川に遡上するアマゴで、降湖型とも呼ばれます。林道に車を停め急な崖を下って行くと、透明度が高い沢にオレンジ色の個体が陸上からでもはっきりと見えました。オスの鼻は鉤状に曲がり、頭部は真っ黒です。紀伊半島にもアマゴはいますが、こんなに大きく迫力のあるアマゴは見たことがありません。アマゴの降海したものをサツキマスと呼びますが、海ではなく湖なので厳密にはサツキマスとは呼びにくい、呼べないような気がします。サツキマスの呼称については研究者にお任せしたいと思います。 メスを巡ってのオス間闘争。大きさは約50cm |
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2024年10月4日
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「くろしお」に掲載 2月に調査を行った三重県度会郡「阿曽の風穴」の調査記録が南紀生物同好会誌「くろしお No.43 」に掲載されました。和歌山県立自然博物館の平嶋氏が中心になり、まとめたものとなります。風穴の中を流れる川は外部と繋がっていて今回、確認ができたタカハヤは川を通して入り込んだものと推察できました。風穴は観光地として開放されているので、近くまで行かれた際には立ち寄られてはいかがでしょうか。 「阿曽の風穴」は、この狭い岩の隙間から出入りします 石灰岩の壁に囲まれた風穴の内部。意外と広い空間が広がっていました この日はあいにく土砂降りの雨。ライトで照らしながらのサンプリングです 風穴内でみつけたサワガニです 魚類では唯一確認することができたタカハヤ。博物館の登録標本として収蔵されました ↑↑↑ クリックするとPDFファイルが開きます |
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2024年9月28日
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新種記載! 以前、ここでも紹介しましたナガレホトケドジョウ(嶺北集団)が、片山雄太氏、澤田直人氏らにより新種として記載されました。和名はレイホクナガレホトケドジョウ、学名はLefua nishimurai です。学名の種小名は西村俊明氏に献名したものです。このドジョウの存在に注目した西村氏らの粘り強い調査とその努力を知っているだけに、心から嬉しく思います。 ただし、本種の生息密度は極端に低く、見つかっている数本の沢では、いつ絶滅してもおかしくない状況です。おそらく日本産の淡水魚の中でも、最も個体数が少ない種類に入ると思います。棲んでいる環境の悪化はもとより、採集圧が最も怖いと感じています。もし見つけても「見るだけ」にして持ち帰らないようにお願いできたらと思います。 「日本のドジョウ」(山と渓谷社)の改訂版を出せれば、掲載する準備は中島氏と進めています。 新種記載されたレイホクナガレホトケドジョウ Lefua nishimurai 。個体は西村俊明氏、中島淳氏より提供。 |
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2024年9月23日
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山口県に行ってきました 先日、山口県へロケハンを兼ねて行ってきました。川を見るのが目的でしたが、周南市で茶道具を扱っている早川茶舗・桜雲洞さんに僕のオリジナルプリントを飾っていただいていたので訪ねることに。写真は古座川のクマノザクラを水中から見上げたものです。全紙サイズの額装・プリントは和歌山市の「紙一枚工房」さんにお願いしました。早川さんの奥様、スタッフの方々ともお会いでき、楽しい時間を過ごすことができました。山口県には透明度の高い川が多く、驚きと感動の連続でした。 桜雲洞さんに飾られていたオリジナルプリントです。水を通して見上げているので、色調は抑え目にしています 早川茶舗の皆様と 山口県の川を案内していただいた中島賢友氏と錦帯橋をバックに |
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2024年9月21日
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ヒガンバナ、咲かず... 彼岸の頃に必ず花を咲かせるヒガンバナ。鮮やかな赤い花は遠くからでも目立つ存在です。人の生活の匂いがする場所にしか生えず、「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」など、地方名は全国で500以上が知られています。毎年、9月のこの時期には花を咲かせるヒガンバナですが、今年はほとんど見かけません。他の植物の花期が大きくズレることはあっても、ヒガンバナだけは毎年、花をつけていました。この夏の尋常ではない暑さは、ヒガンバナでさえ影響しているようです。咲かないヒガンバナは我々に何かを訴えているのかもしれませんね。 数年前に撮影したヒガンバナの花。色がつき始めた柿の実と秋を演出しているようでした。 |
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2024年9月7日
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「日本のウナギ」が新聞に掲載されました 「日本のウナギ」はご好評いただいており、嬉しく思っています。寄せられたお声の中には本の価格についてもありました。このシリーズは写真をよりクリアに印刷するべく、高品質な紙を使用しています。この紙に限らず紙の価格が世界的に高騰しており、出版社は紙の手配に苦慮していると聞いています。ご理解いただければ幸いです。 読売新聞・本よみうり堂 紀伊民報紙 |
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2024年8月23日
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論文が出ました 日本動物分類学会の Species Diversity誌に、地元の細流で採集したカワムツ(コイ科)に寄生していたチョウモドキについて報告しました。水族寄生虫研究室の長澤和也氏と広島大の富川光氏との共著となります。この寄生虫がカワムツから得られたのは初の事例であること、また、そもそも分類自体が正確に行われていなかった背景を指摘しています。通例として本種はサケ科魚類やアユなどに寄生するものとされ、チョウはタナゴやキンギョ、コイなどに寄生すると思われてきました。しかし正確な分類を行うことにより、本種もカワムツのようなコイ科魚類をはじめ、様々な種類に寄生することが分かってきました。チョウモドキの宿主利用となるキーは何であるか、これからも調べる必要があります。 カワムツの頭頂部に寄生しているチョウモドキ。必ずホストと同じ向き(前向き)に引っ付きます ↑↑↑ クリックするとPDFファイルが開きます |
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2024年8月15日
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酷暑! 今年の夏も凄い暑さです!少し前までは、気温が体温と同じくらいになると猛暑日などとニュースになりましたが、この夏は40℃に迫る地域もあるようですね。幸い南紀は近畿地方では最も気温が低いのですが、それでもとんでもない暑さが続いています。先日、暑くてバテバテのマーサ(犬)を連れて川に行ってきました。川が大好きなのは飼い主の影響でしょうね。川に飛び込んでは投げた木の棒をくわえて戻ってくる…を何十回も繰り返します。冷たい川の水でクールダウンした後は、車の後部座席でウトウトしながら帰路につくのでした。 |
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2024年8月12日
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カエルが鳴き止んだ夜は... この時期、夜になると我が家はツチガエルの大合唱で賑やかです。庭には睡蓮鉢や小さな池がいくつもあるので、そこでツチガエルが繁殖しているのです。「ギューギュー」と独特の鳴き声は、家の中にいてもよく聞こえます。しかし、いつも聴こえている鳴き声がぱったりと止まり、静かな夜があります。そんな時は大概、「ヤツ」が庭に来ていることが多いのです。「ヤツ」とはニホンマムシのこと。ツチガエルたちは敏感にマムシの存在をキャッチし、鳴くのを止めます。 庭にやってきた「ヤツ」ニホンマムシ。くびは細く、頭部は三角形。 |
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2024年8月7日
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「日本のウナギ」制作後記(4) 高知県の四万十川で取材を行う際は、四万十川財団の神田修さんにお世話になっています。「日本のウナギ」では、四万十川の「はえ縄漁」を中土佐で取材しました。道糸に針と重りを付けた単純な仕掛けは地方によって「置き針」「投げ針」などとも呼ばれ、この地方では複数の針を用いることから「はえ縄」と呼ばれます。各地の川で取材をして興味深かったのは、使われる餌が違うことでした。ミミズやアユは一般的ですが、ここではタカハヤ(コイ科)を使うのです。ウナギが選択的に特定の餌を食べる傾向があるということかもしれません。 公益財団法人 四万十川財団の事務局長、神田修さん。四万十川の取材ではいつもお世話になっています。 「はえ縄」の餌に使われるタカハヤ。匂いが強いので死んでいるもので問題無いそうです。 前日に仕掛けた「はえ縄」を引き上げる漁師の池田さん。見事、良型のウナギが掛かっていました。 |
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2024年8月4日
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「日本のウナギ」制作後記(3) 「日本のウナギ」ではウナギの生態に限らず、漁や釣りなどにも多くの紙面を割いています。近年、「天然ウナギ」を釣ることができる都市河川などでの釣りが注目されています。ウナギ釣りを取材するにあたり、実際にウナギ釣りを行っている人にお願いしようと思い、真っ先に頭に浮かんだのは僕の大学時代の先輩、佐藤さんでした。学生の頃から本当によく釣りにご一緒し、釣りが好きすぎて釣り具メーカーに就職されたほどの“釣りキチ”です。現在はヘラブナ専用の「GINKAKU」ブランドの責任者をされています。卒業してから35年以上も経っていますが、今も尚お世話になっている間柄というのも強く縁を感じますね。もっとお互い年を取り、老人になっても肩を並べて釣りをするんだろうなあ、なんて思っています。取材ではありがとうございました! 都市河川でブッコミ釣りでウナギを狙っているところ。写真では分かりませんが、こうした釣りでは普通は用いないような高級リールが並んでいます! ウナギ釣りではとても重宝する「ミミズ通し」は自社製品(DAIWA)。優れものです。 |
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2024年8月1日
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匠の聚Photo Contest 2024 ! 奈良県川上村・匠の聚にて開催されるフォトコンテストでは作品を募集しています。川上村内の自然風景、動植物、人々の暮らしや催事などを撮影した作品を、写真(プリント)部門、インスタグラム部門にて募集します。 川上村は大台ケ原に近く、自然豊かな静かな村。清流が多く避暑地としてもおススメです。是非、川上村へカメラ片手に訪れていただけたらと思います。フォトコンの「匠の聚大賞」の賞金は10万円です! ↑↑↑ クリックするとPDFファイルが開きます |
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2024年7月25日
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「日本のウナギ」制作後記(2) 奄美大島の小河川でオオウナギを撮影しました。民家脇の水路のような川に、メーターオーバーのオオウナギが群れています。水中カメラを構えて近寄ると、さすがに暴れて水が濁ります。大きな個体は1.3mほどはあると思いますが、そんなオオウナギがバシャバシャと逃げ回るので、水は泥濁りに…。そこで水中にカメラをセットして、離れた場所からシャッターを押すことができるリモート撮影にしました。水中カメラに興味があるのか近づいてくる個体がいたり、何かに驚いて暴れる個体がいたりして、三脚ごとカメラが移動させられることもありました。オオウナギは魚というより猛獣なのだと感じました。 |
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2024年7月20日
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「日本のウナギ」制作後記(1) 先日発刊しました「日本のウナギ」の撮影は長期間に及んだため、思いもひとしおです。数回に分けて撮影など本の制作に触れてみたいと思います。 写真は、奄美大島の河川でオオウナギの調査をした後に撮影したもの。右から著者の一人である脇谷量子郎氏、真ん中が私で左が脇谷氏の共同研究者の板倉光氏です。「脇谷氏」と書くとちょっと距離があるように感じますが、実は彼は僕の中学高校時代(桐朋中・高校)生物部の後輩で、中学生の頃にうちに遊びに来ていたのです。今は立派な?おっさんになっていますが、あの頃は水槽の中の魚に目を輝かせていました。まさかまさか、あれから数十年後に一緒に本を作るとは!人の「縁」とは不思議なものですね。これからも何か面白いものを一緒に作ろう!と話し合っています。 |
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2024年7月18日
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新刊のお知らせです!「日本のウナギ 生態・文化・保全と図鑑」 身近な存在で誰でも知っている魚、ウナギ。夏バテ防止の食べ物としてお馴染みの魚ですが、川などではほとんど見かけることがない不思議な魚です。ウナギに関する書籍などは多いですが、その生態を詳細に捉えた写真・映像はとても少ないのが現状です。10年ほど前からウナギの撮影を積極的に行ってきましたが、ウナギは夜行性であるため撮影は夜の川に潜ることになり苦労しました。 著者の海部健三・脇谷量子郎の両氏は現場でウナギを見続けてきた研究者でフィールドワーカーです。今までになかったウナギの本を作るべくご尽力下さいました。 魚としてのウナギに興味がある方はもちろん、「日本人とウナギ」についての歴史的な背景や「美味しいウナギの特徴」、ウナギの保全など192ページ・オールカラーでグラフィカルに展開しています。「鰻」好きな大切な方へのプレゼントにもおススメです |
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2024年7月6日
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ヤマガラの子育て 1週間ほど前から、巣立ったばかりのヒナを連れたヤマガラが庭に来るようになりました。ヒナは3羽いるようで、親鳥から餌をもらう時は羽を振るわせお尻を振るような仕草をします。ヒナは親に比べて色が薄いので、一目で分かります。かつてはあまり野鳥にレンズを向けることはなかったのですが、キッカケは庭に来るヤマガラの可愛らしさからでした。毎日、庭にやってくる野鳥を見るのは楽しいですね。 |
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2024年7月2日
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ヤガラのムニエル 先日のタカノハダイとは別のスーパーで、今度は「ヤガラ」がありました。ヤガラとはトゲウオ目の魚で、写真の種類はアカヤガラです。細長い体型で吻が長く可食部が少ないように見えますが、実はとても美味な魚です。新鮮なものは刺身が絶品です。白身の高級魚として扱われますが地元では安いんです。今回はムニエルにしていただきましたが、ふんわりとした身はとても美味しかったです。 ぶつ切りにしてパックされたアカヤガラ ムニエルにしてみました |
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2024年6月28日
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教科書に「ウナギのいる川 いない川」が掲載されました! 小学校4年生の国語の教科書に「ウナギのいる川 いない川」(ポプラ社)が掲載されました。「読みたい本」の中で紹介されています。誰でも知っているウナギを通して、日本の川の環境について考えて欲しいという思いで作った写真絵本です。一人でも多くの子どもたちが手に取ってくれたら嬉しいです。 教育出版 国語4年生 上 |
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2024年6月26日
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タカノハダイ 南紀の磯釣りなどで外道とされるタカノハダイ。一般には魚屋さんの店頭には並ばない魚ですが、スーパーの魚コーナーで売られていたので買ってみました。地元のスーパーはさすが南紀!と言わんばかりの魚が並ぶことがあります。アカヤガラ、クロシビカマス、マンボウ、ヘダイ、ミノカサゴ…。食べてみてイマイチ、ということもありますが、試しに食べてみるのも楽しみのひとつ。タカノハダイは煮付けにしましたが、意外とあっさりとしていて美味しかったです。新鮮なものをキチンと処理したものであれば、立派な夕飯の一品になりますね。 パックにされたタカノハダイ。うっかり食べてしまい、料理の写真を撮るのを忘れました。 |
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2024年6月20日
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湖国と文化 公益財団法人 びわ湖芸術文化財団が発刊している季刊誌「湖国と文化」夏号の表紙に写真を提供させていただきました。写真は琵琶湖から河川に遡上してきたコアユです。この雑誌は滋賀県内すべての中学校〜大学、図書館、文化施設などに届けられています。夏号の特集は琵琶湖の生き物などについての子どもたちの投稿記事もあり、内容の濃い興味深い記事が目を引きました。子どもの教育に力を入れている滋賀県ならではの特集ともいえ、県外の私からするととても羨ましく思えました。 購入・定期購読などのお問い合わせは以下にて。 〒520-0806 大津市打出浜15-1 びわ湖ホール内 (公財) びわ湖芸術文化財団 TEL 077-523-7146 |
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2024年6月18日
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写真展と写真集のご紹介 写真家の中村征夫さんが、富士フイルムフォトサロンにて「海中顔面大博覧会」と題する写真展を開催されます。タイトルの「顔面大博覧会」はどこか人間ぽい、海の中の個性派ぞろいの面々を見事にとらえています。写真展の会期は6月14日〜7月4日。7月1日には「中村征夫アーティストトーク」もあります。 是非、足を運ばれてはいかがでしょうか。 また、写真展に際し、同タイトルの写真集も出版されました。 写真集は写真1点ごとに征夫さんの言葉が添えられていて、絶妙なタイトルに思わず笑ってしまいました。海や生き物が好きな人へのプレゼントにもピッタリな1冊だと思います! 写真集 「海中顔面大博覧会」 著者:中村征夫 クレヴィス 定価:3300円(本体3000円) |
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2024年6月15日
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久々の北海道! 先日、北海道東部へ撮影に行きました。道東は実に7年振りでした。取材はうまく行きましたが、今回は飛行機の乗り継ぎが結構大変でした。南紀白浜空港から羽田空港はJAL便ですが、ローカル便なのでゲートの端に到着します。目的地の根室・中標津空港はANA便なので、ターミナル間を移動し、そこから更にバスを使います。センシティブな水中カメラは機内に持ち込んだので、それらを持って、えっちらおっちらと羽田第1ターミナルの端から第2ターミナルの端まで移動したのでした。 南紀の海岸線はいつ見ても美しいです 古座川の河口が見えました。航路や天候によりますが、この日はくっきりと見えました 山形の上空なので、月山でしょうか。コーヒーを飲みながら楽しいひと時を過ごします |
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2024年6月6日
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只今、収録中! 先月末から、ある番組の収録が続いています。守秘義務があるので番組の内容には触れられませんが…。おそらく秋にOAになりますので、詳細が決まりましたらここでお知らせしたいと思います。水中シーンは私が担当しており、梅雨に入る前に綺麗なシーンが録れたのでホッとしているところです。 |
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2024年5月31日
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イソヒヨドリの子育て 数日前から庭の周辺が騒がしくなってきました。イソヒヨドリの巣立った幼鳥がウッドデッキにおり、そこに親鳥が餌を運んできているのです。「ジェジェジェ〜」と親が鳴くと、幼鳥は「ヒーヒー」と鳴きながら尾を奮わせ口を開けて餌をねだります。幼鳥は2羽いるようで、親鳥はバッタなどを盛んに与えていました。半月ほどは親鳥の縄張りの中で餌をもらうようなので、しばらくは騒がしくなるのでしょうね。 オスから餌をもらう幼鳥。 |
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2024年5月25日
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ニコンZ9! 先日、ついにミラーレスカメラのニコンZ9を導入しました。一眼レフ機はD5を使っていて、それで十分だと思っていたのですが、Z9を使ってみると異次元の性能でした。特に驚いたのがオートフォーカスの精度です。人はおろか動物、鳥などの「目」を一瞬で感知します。悲しいかな老眼でピントが怪しくなってきたので、ピント合わせをカメラに任せられるのは助かります。もう、頼れるものは頼ろうという気持ちになっています! Z9のハウジング(プルーフ製) |
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2024年5月8日
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今年もガンゼキラン咲く 15年ほど前に、葉が一枚だけの小さなガンゼキランの株をいただきました。庭のケヤキの近くに地植えしたものが育ち、今年も花を咲かせました。キエビネに似た、黄色い花です。ガンゼキランは漢字で「岩石蘭」と書きますが、これはバルブと呼ばれる、栄養や水分を蓄える根元の茎の部分がゴツゴツとして岩石のようであることからと言われています。可憐な花とは対照的な名前だなあと思ったりしています。 |
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2024年5月2日
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朝日新聞和歌山版の連載が最終編へ 朝日新聞和歌山版の毎週の連載が始まって10年余りが経ちました。毎回10の生き物や自然、環境などを「〜編」としてまとめ、今回で40編となります。10年という年月と、通算400回の記事に達したことで、一つの区切りにしたいと思いました。これまでの連載を振り返って、思い出深いものや新たな知見があったものなどを、最後に「総集編」として再び取り上げます。 |
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2024年4月20日
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ミカド、現る! 昆虫少年だった私が憧れ続けていたチョウの一つが「ミカドアゲハ」です。東京でもアオスジアゲハはいましたが、ミカドアゲハは図鑑の中で見るだけの存在でした。あれから数十年が経ち、まさか庭先で会えるようになるとは!ミカドアゲハは「トベラ」や「グミ」の花が大好きです。この時期、家の窓越しに見える「トベラ」の花の上を飛び回るミカドアゲハやアオスジアゲハの姿に感動すら覚えます。たまにイシガケチョウも飛んでいて、南紀に住んでいるんだなあと改めて思います。 |
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2024年4月17日
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本のご紹介 写真家の阿部秀樹さんが「海の生き物が魅せる 愛の流儀」(文一総合出版)を出版されました。海の生き物たちの繁殖生態の様子が38種類も決定的写真で紹介されています。誰もがページをめくりながら「こんなシーン、よく撮れたなあ」と口にすると思います。特にウツボの産卵シーンは凄いの一言。写真のクオリティが高く驚きの連続ですが、種類ごとに阿部さんがイメージする曲が掲載されています。クサフグの産卵は以前、阿部さんにお聞きしていましたが、まさかテーマ曲が「天城越え」(石川さゆり)とは!いやはや、阿部さんの豊かな発想に脱帽です。 海の生き物が魅せる 愛の流儀 著者:阿部秀樹 文一総合出版 定価:2200円(税込み) |
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2024年4月11日
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ホクリクジュズカケハゼ 先日、福井から持ち帰ったホクリクジュズカケハゼの婚姻色が美しくなりました。ハゼの仲間の多くは繁殖期になるとオスに婚姻色が現れますが、ジュズカケハゼの仲間はメスに現れ派手になります。背びれ、尻びれの他、あごの下も黒くなります。他の個体に威嚇する際には口を開け、これらのひれを大きく広げます。黒色は漆黒のごとく黒くなり、最高潮に達するようです。普段は比較的地味なハゼですが、この時期ばかりは目を見張る美しさです。 |
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2024年4月1日
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11年前… 今日は、先代のゴールデンレトリーバー「マリン」の命日です。毎年この日が来ると、14歳で亡くなったマリンを思い出し涙します。11年前、亡くなった日がエイプリルフールだけに、ウソであってほしいと心から思いました。家族を亡くした悲しみは、何年経っても癒えることはありません。 2代目のゴールデンレトリーバー「マーサ」はマリンとは性格が全く違う「不思議さん」ですが、可愛くて仕方ありません。マリン姉さんがいたら叱られることばかりしていますが、天国から見守ってくれているような気がします。 先代のマリン。写真は6歳の頃。 17年前、マリンと共に。あの頃は髪が黒く若かったですね。 |
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2024年3月27日
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マーサが10歳になりました! 10歳の誕生日は、やっぱり川で泳ぎたいようなので川に連れていきました。雨で増水していましたが、お構いなく飛び込んで泳ぎます。木の枝を川に投げると、泳いで行って口にくわえて戻ってきます。若い時はそれを10回でも20回でも繰り返していましたが、さすがに10歳ともなると、以前のようにはいかない様子。大型犬の10歳は人でいえば、もう立派なシニアですから。でも、泳ぐマーサを見ていると僕も頑張って潜るゾ!という気持ちになってきます。季節的にもそろそろ水中撮影シーズンに突入です。 |
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2024年3月19日
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ナガレホトケドジョウ(嶺北集団) 先日、福井県にナガレホトケドジョウの撮影に行きました。日本淡水魚類愛護会の西村氏と佐々木氏の二人に案内していただきました。このナガレホトケドジョウは嶺北集団と呼ばれ、見た目からしてナガレホトケドジョウとは顔つきが異なります。西村氏らはこの集団の調査を続けていて、雪のないこのタイミングがベストということで案内をお願いしました。生息河川は杉林の中を流れる小さな谷ですが、個体数があまりにも少なくてなかなか見つかりません。夜になってから山に入りますが、1本目の谷では500メートル以上を探索して1匹のみ。2本目の谷でも500メートルほど探してようやく4匹…、見つけてもライトの光で逃げてしまうので撮影は容易ではありません。谷間を胴長で歩くので疲労で足が上がらなくなり、ヘッドライトのバッテリーは無くなり、おまけに大量のスギの花粉を浴びながら、気がつけば日が変わっていました…。 単純に距離から割り出すと、100メートルに1匹いるかいないか、という生息密度です。これで再生産が行われているのか疑問になるほどです。最終的には何とか撮影は出来ましたが、久々の消耗戦となりました。彼らがいなければ全く歯が立たなかったと思います。西村・佐々木両氏に感謝します。 ナガレホトケドジョウ(嶺北集団) 別の場所で撮影したホクリクジュズカケハゼ(福井県)。 婚姻色が発現していました。 今回の生息地を見て思ったことがあります。それは、本種が谷の流れの中よりも、木の枝などで堰き止められてできた、いわゆる「ウェッジダム」にいることが多かったことです。ウェッジダムの上流側には土砂が溜まり、流れる水は伏流して下流に流れる構造になります。河川規模は違いますが、写真は北海道の天塩川水系で撮影したウェッジダムです。上流側の砂利が堆積した場所ではサクラマスやシベリアヤツメなどが産卵していました。こうした場所に産卵することで、産着卵は伏流水に引き込まれて沈下します。ナガレホトケドジョウもこの場所で産卵するとしたら、伏流水を利用しているのかもしれません。生態は謎に包まれていますが…。 天塩川水系のウェッジダム。 |
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2024年3月7日
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花粉の季節! 今年は花の開花時期が10日以上早くなり、2月下旬からフィールドに出る機会が増えました。そんな年はスギの花粉が飛来するのも早いんですよね…。先月末、雨が降る日は花粉が飛ばないハズと過信してマスクを外していたところ、どうやら大量に曝露してしまったようです。翌日は体温が上がったり下がったりで身体がだるくなり、くしゃみが止まらず大変でした。そしてそれは翌日も、その翌日も続き、家の中でぐったりして暮らすハメに。 加齢による免疫力の低下なのか、何とも情けないですね。大好きで引っ越した和歌山ですが、この時期だけは…。 車のボンネットに模様ができました…。スギの花粉?または黄砂でしょうか? |
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2024年3月1日
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番組出演のお知らせ(NHK総合・近畿ブロック) 能登半島地震の影響により放送が延期になっていた番組がOAとなります。NHK総合チャンネルですが、近畿ブロックのみとのことですので、近畿以外の方は申し訳ありません。 8Kで収録した番組をダウンコンバートして総合チャンネルで放送するもので、私は古座川の清流にてオオサンショウウオを潜って探します。ご視聴いただければと思います。 番組名 8Kダイビングトリップ 水の中の“宇宙”紀伊半島・大阪湾を潜る 放送日 NHK総合 3月9日(土) 午前10:05〜11:04(近畿ブロック) 生息河川にて。(P/Ueda) 古座川のオオサンショウウオ |
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2024年2月20日
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銚子川調査 先日、久しぶりに銚子川の調査を行いました。皆で集まって行う調査は2016年から始めたので、今年で9年目となります。同じ場所を定期的に見ていくことはとても大事なので、できる限り続けたいと思っています。しかし、今回の調査ではとても残念で気がかりなことがありました。それは、あれだけ豊富に流れていた伏流水がほとんど流れていなかったことです。スコップで河川敷を掘ると、伏流水が流れている場合は直ぐに水は透明になるのですが、どこを掘っても水は濁ったまま…。伏流水が見つからないのです。砂利の間には泥が溜まっていて、この9年間の中で最も悲しい状況になっていました。地上を流れる川や伏流水は、人でいえば血管のようなものだと思うのです。健全に伏流水が流れる銚子川に戻って欲しいと願うばかりです。 河川敷をスコップで掘ります。 スコップで掘った後の水は濁ったままです。水が流れていない証拠です。 僅かながら伏流水を見つけ、皆で掘っています。 伏流水がある場所では、地下水性のイドミミズハゼが見つかりました。 |
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2024年1月26日
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朝日新聞和歌山版の連載 毎週水曜日に連載させていただいている朝日新聞和歌山版・デジタル版の「和歌山ネイチャーフォト」は、「哺乳類編」が始まりました。脊椎動物の中で最も進化しているグループといわれる哺乳類。県下で撮影した哺乳類10種類を取り上げていきます。第1回はアカネズミです。 |
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2024年1月23日
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我が家の長生きさん 新年になったこともあり、改めて我が家の生き物たちの年齢が気になり調べてみました。毎日接しているので気にしていなかったけれど、意外や意外!長生きさんでしたのでご紹介したいと思います。 (1)烏骨鶏の黒ちゃん 15歳。 卵を産んでくれたのは3歳くらいまでで、それからは卵を産まないですね。この子のほか2羽のニワトリ(ボリスブラウン)がおり、計3羽が鶏舎で暮らしています。真っ黒い鳥は夜に見えづらく、居なくなったかと探すこともしばしば。ニワトリのように人に馴れないところが烏骨鶏なのかと思っています。 (2)ニホンスッポンのすぽぽ 何と二十歳! 20歳! 20年前、紀の川で友人が捕まえた500円硬貨ほどの大きさだったスッポンの子がすぽぽ君(♂)。「ダーウィンが来た!」に出演したこともあるモデル・スッポンです。人間なら生まれた子が成人式、と思うと何だか凄いですね。我が家にはほかにも「月見ちゃん(♀)」、ポンコ(子ども・不明)と2匹のスッポンがいます。 |
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2024年1月19日
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番組放送のお知らせ「さわやか自然百景」 さわかや自然百景「紀伊半島 古座川」NHK 1月28日(日)午前7:45〜7:59 総合 2月3日(土)午前6:30〜6:44 BSプレミアム4K 再放送 2月5日(月)午前4:00〜4:14 総合 2月7日(水)午後3:40〜3:54 総合 2月9日(金)午後0:45〜0:59 BSプレミアム4K *清らかな水や射し込む光などの色の再現性は4Kならではの映像だと思います。4K放送をご視聴いただける環境であれば、是非、4Kでお楽しみいただければと思います。 昨年、取材をしていたNHK「さわやか自然百景」が28日にOAとなります(NHK総合なので緊急報道等により番組変更の可能性があります)。古座川の美しい風景を、アユの水中映像とともに紹介しています。秋、産卵のために川を下ったアユは様々な生き物に狙われます。空からはミサゴが飛び込み、川岸ではサギなどが待ち構えます。また、このたび海から上ってきたクロダイがアユの群れを襲うシーンの撮影に成功しました。淡水域でクロダイがアユを襲うシーンは貴重な映像だと思います。すべての映像は4Kで収録しており、私は水中撮影を担当しました。短い番組ではありますが、粘り強く撮影した古座川の番組を是非、ご視聴いただければと思います。 古座川の落ちアユ 落ちアユを襲うクロダイの水中シーン。襲う瞬間は体色が変化するようです。 |
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2024年1月17日
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初釣り! 2024年の初釣りに行きました。いつものようにAさんの船に乗船させていただき、狙いは高級魚のシロアマダイです。早朝は珍しく氷点下まで気温が下がり魚の活性も今一つ…。仕事の都合で3時間半の勝負でしたが、10時を回ってから水面でサゴシ(サワラ)が跳ねはじめました。シラスかアユの子を追ってボイルしているようでした。船で接近してジグを投げ込むと、サゴシが追ってくるのが見えます。水面近くで沸き上がる魚を狙って釣る、いわゆる「ナブラ撃ち」で数匹のサゴシを釣り上げました。シロアマダイも釣れたので、初釣りは上々の出来!。今年は大物に出会えるか?乞うご期待。 良いサイズのシロアマダイです。ムニエル、塩焼き、どんな料理でも美味しい魚です。 ジグを使った「ナブラ撃ち」で釣り上げたサゴシ。この魚も美味しい魚ですね。 |
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2024年1月12日
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1月8日(月)に放送予定でした「8Kダイビングトリップ 水の中の“宇宙”紀伊半島・大阪湾を潜る」(NHK総合・近畿ブロック)は能登半島地震の関連番組により変更がありました。OAの情報が入り次第、ここでお伝えしたいと思います。しばらくお待ちいただだければと思います。 番組のご紹介 ナイトネイチャーカメラマンの竹本宗一郎さんが撮影したNHKの番組がOAとなります。人の目では決して見ることができない僅かな光を8Kカメラと最新の超高感度カメラで挑んだそうです。竹本さんなので、きっと妥協のない素晴らしい映像なのだと思います。是非、ご覧いただければと思います。 ●フロンティア 第5回『発光生物 進化の謎』 光るキノコ、ホタルの群舞。暗闇を幻想的な光で照らす「発光生物」は、なぜ美しい光を放つのか?最新研究と超高感度カメラの映像から、進化のドラマに迫る。 1/18(木)22:00〜 BS4K 1/24(水)21:00〜 BS https://www.nhk.jp/p/frontiers/ts/PM34JL2L14/episode/te/NG2QJQL38Z/ |
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2024年1月1日
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謹賀新年 あけましておめでとうございます! 今年も本の出版、テレビ番組の制作などのお仕事が決まっており、ありがたいと思っています。やりたいことは沢山あるのですが、優先順序を考えて行動しなくては、と自分に言い聞かせています。つい楽しいことに走りがちなので…。 今年もよろしくお願い致します。 和歌山・大塔山系の朝陽です。 番組出演のお知らせ(NHK総合・近畿ブロック) 1月8日(月)午前10:05〜11:04 NHK総合「8Kダイビングトリップ 水の中の“宇宙”紀伊半島・大阪湾を潜る」の放送があります(ただし、今回は近畿地方のみ)。8Kで収録した番組をダウンコンバートして総合チャンネルで放送するものです。私は古座川の清流にてオオサンショウウオを潜って探します。ご視聴いただければと思います。 *NHKプラスでは放送の1週間後から視聴可能とのことです。 |
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2023年12月26日
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寒中水泳! 昨日この寒空の下、マーサと川に行きました。水に手を入れると切れるような冷たさ!それでもマーサは飛び込んで泳ぎます。12月下旬の川の水はキンキンに冷えていて、泳ぐ姿は見ているこちら側も寒くなるほどでした。これはゴールデンレトリーバーのDNAなのか、この子が単に水が好きすぎるのか…。 今年もあと僅かとなりました。1年を振り返って健康で過ごせたことに感謝…。 う〜ん、この「健康」というワードが出てくること自体、年齢を感じるんですけどね。皆さん、良いお年を!! |
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2023年12月16日
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未来をうつす 先月、奈良県川上村で行われた「大滝ダム管理開始10周年記念式典」にて上映されました映像「未来をうつす〜水源地の村の思い〜」が、川上村の公式動画サイトでご覧いただけるようになりました。9分間の映像ですが、私が川上村で撮影した写真を素材として制作されています。お時間がありましたら是非、ご覧ください。 川上村・屏風の滝で撮影中の私。 川上村水源地の村づくりイメージ映像「未来をうつす〜水源地の村の思い〜」 (youtube.com) |
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2023年12月9日
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インタビュー記事の掲載 東京・中央区日本橋のタウン誌「月刊 日本橋 12月号」の「人(ひと)物語」にて私のインタビュー記事が掲載されました。「月刊 日本橋」さんは、以前ここでも(記事:5月9日)紹介させていただきましたがエッセイを寄稿しており2度目の掲載となりました。23年前に東京を離れた私ですが、ルーツである本籍地の日本橋からのお声掛けにご縁を感じざるを得ません。人や場所など、「ご縁」で繋がっていること、感謝に堪えません。 月刊「日本橋」編集部 中央区日本橋室町1-8-2 03-6202-1224 |
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2023年12月7日
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番組出演のお知らせ この夏に収録をしていた番組がOAとなります。番組名は「8Kダイビングトリップ 水の中の“宇宙”紀伊半島・大阪湾を潜る」です。私は古座川・平井川にてオオサンショウウオに会いに行きます。また、透明度の高い水中シーンも見どころだと思います。オオサンショウウオの貴重なシーンもあると思いますので、ご期待いただければと思います。ただし、タイトルにあるように「BS8K」のみという視聴環境なので注意が必要かと。今後、ダウンコンバートしたものがBSプレミアムで放送予定となっているので、私を含め多くの方はそちらは視聴できると思います。放送日が決まりましたら、ここでお知らせしたいと思います。 BS8Kの番組は10回ほどの再放送があるようですが、ここでは初回放送日だけ記しておきます。 NHK「8Kダイビングトリップ 水の中の“宇宙”紀伊半島・大阪湾を潜る」 12月10日(日)午後7:00(初回) 平井川でオオサンショウウオを撮影します。果たしてすぐに見つかるのでしょうか? 古座川の撮影ではいつもお世話になっている DIVE KOOZA の上田直史さんと。 |
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2023年12月6日
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秘湯!古座川の美女湯温泉 秋の古座川を取材するため、しばらくロケが続いていました。番組名はまだ明かせませんが、NHKのある番組です(OAの日が決まりましたら、ここでご報告します)。私たちが古座川でロケをする際、いつもお世話になっているのが古座川町在住の山本隆寿さんです。古座川の自然や生き物に精通している山本さんは、とても頼りにさせていただいている存在です。山本さんは秘湯と呼ばれる美女湯(みめゆ)温泉施設の管理人をされており、ロケ終わりに温泉施設を訪ねてきました。温泉はpH9.5とアルカリ性のため肌がツルツルになり美人になるとして「美女湯」と命名されました。小さな温泉施設ですが、日本中から秘湯を目指してお客さんがやってくるそうです。古座川に行かれた際には、立ち寄られてはいかがですか。 国の天然記念物「一枚岩」にて。高さ約100m、幅約500mの1つの巨岩が「一枚岩」です。古座川から見上げて撮影してみました。 水中撮影で冷えた身体には温泉がいいですね!オヤジばかりで「美女」とは縁のないロケですが…。 山本さん(右)と、後ろはカメラマンの伊藤さん。 |
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2023年11月28日
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源流は秋本番! 紅葉の見ごろは県内の標高の低い場所では終わっていますが、古座川源流部は今が真っ盛りです。今年は11月になっても暖かい日が多く、紅葉は何処も今一つといった印象でした。しかし、標高の高い源流部の紅葉は寒暖の差が激しいせいか実に見事です!面白いことに、この紅葉の見ごろの時期とシンクロしているのがアマゴの産卵期です。淵じりではアマゴのペアを観察することができました。オスは婚姻色が発現し、体側に暗色の縦帯が目立つようになります。 古座川源流部の紅葉 アマゴのペア。メス(前方)は尾びれで河床を掘り、産卵床を作ります。 |
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2023年11月25日
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大滝ダム管理開始10周年記念式典 19日、川上村の川上総合センターにて「大滝ダム管理開始10周年記念式典 水源地 川上村が生み出す ダム・水・未来」が開催されました。プログラムは2部に分かれており、私は第2部のテーマ「湖面活用による今後の地域振興の展望」に参加させていただきました。パネルディスカッションの前には、私が今まで撮影してきた川上村の自然や生き物などの写真を用いた映像「未来をうつす〜水源地の村の思い〜」の放映がありました。この式典に向けて制作された約9分の映像で、参加された方とすべての村民の方にDVDとして配布されました。記念のダムカードも発行され、大滝ダムの特別見学会やライトアップなどの催しもあり、全国から人が集まり道路が渋滞するほどの賑わいでした。 開会に向けてのご挨拶 左から 中川靖志氏(国土交通省近畿地方整備局 紀の川ダム統合管理事務所長)、栗山忠昭氏(川上村長)、廣瀬昌由氏(水管理 国土保全局長)、お話しをされているのは堀井巌氏(参議院議員)、山下真氏(奈良県知事)、田野瀬太道氏(衆議院議員) 水源地の活動紹介・報告 尾上忠大氏(かわかみ源流グループ 統括) パネルディスカッションのパネラー 左からキャスターの石田紗英子氏、竹村公太郎氏(日本水フォーラム代表理事)、栗山忠昭氏(川上村長)、私、中川靖志氏(国土交通省近畿地方整備局 紀の川ダム統合管理事務所長) |
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2023年11月14日
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竹の花 先月、竹の仲間であるハチク(イネ科)の花を撮影しました。地元では各地で花を咲かせていて、その開花周期はナンと!120年といわれています。花といっても花びらはなく、雄しべが垂れ下がりとても地味です。竹の仲間は花が咲くと枯れるといわれており、2年前に開花が確認された竹林では、その大半が枯れています。南方熊楠顕彰館には120年前に開花したハチクの標本が保管されています。これは、熊楠が田辺市や那智勝浦町などで採取されたものだそうです。 |
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2023年11月11日
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大滝ダム10周年アニバーサリープロジェクト 19日、奈良県川上村にて「大滝ダム10周年アニバーサリープロジェクト ダム・水・未来」が開催されます。水源地である川上村の活動紹介をはじめ、私が撮影した川上村の写真も使って制作した9分間の映像が放映されます。また、パネルディスカッションでは登壇します。入場は無料となっています。ご来場者にはダムカードや映像を収録したDVD、吉野杉のお箸など記念品のプレゼントがあります。 ↑↑↑ クリックするとPDFファイルが開きます |
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2023年11月5日
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アケビの実 家の近所でミツバアケビの実が目につくようになりました。ミツバアケビはつる性の落葉樹で、他の樹木に巻きつきながら生育し、枝の高いところで実をつけます。種が沢山入った果肉を鳥に食べてもらうため、あえてそうした場所で実をつけるのでしょう。実が熟すと縦に割れて白い果肉が見えるようになり、アケビの名はその様子から「開け実(あけみ)」が由来とされています。果肉はとても甘いですが種子が多いので口に含んだ後、吐き出しながら食べます。食べるのが面倒ですが、大きな実を見つけるとちょっと嬉しくなって取って食べたくなるんですよね。 |
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2023年10月30日
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第18回 日本オオサンショウウオの会 古座川大会! 28‐29日の2日間にわたり「第18回 日本オオサンショウウオの会 古座川大会」(実行委員会主催)が開催されました。全国から参加された方は2日間で延べ約600名!会場となった町民体育館・中央公民館は大賑わいとなりました。私は29日に「古座川のオオサンショウウオのこれから」と題した講演をおこないました。講演後の質問では、参加された方の古座川のオオサンショウウオに対する熱い思いを感じることができました。閉会後には現地観察会もあり、古座川のオオサンショウウオを実際に観察しました。十数年振りにお会いする人も多く、とても楽しい時間を過ごすことができました。 この大会を誘致した、田上智士・大会実行委員長の挨拶。大会実行委員会の方々、本当にお疲れさまでした。 2日間で6題の講演、各地からの報告13題、ポスター展示などがありました。 高池小学校5年生16名による劇「古座川オオサンショウウオ物語」。見ていて思わず胸が熱くなりました。 オリジナルグッズなどの販売コーナー。出店は20以上に及びました。私もいろいろと買ってしまいました。 最後は和歌山ではお馴染みの「餅まき」が体育館でおこなわれました。私も必死で撒かせていただきました。 |
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2023年10月26日
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朝日新聞和歌山版の連載 毎週水曜日に連載させていただいている朝日新聞和歌山版・デジタル版の「和歌山ネイチャーフォト」は、「水草続編」が始まりました。水草は目立たない存在ですが、水辺環境や水質が悪化すると真っ先に姿を消すことから優れた環境の指標種として注目されています。これから10種類の水草を取り上げる予定で、第1回はコナギです。 |
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2023年10月24日
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日本橋 三重テラスでのイベント 先日、東京日本橋にある三重県のアンテナショップ「三重テラス」にて「まるごと紀北町 体感フェア2023」が開催されました。22日の特別講演会では約1時間、紀北町を流れる銚子川の魅力についてお話をさせていただきました。当日は天気も良く、沢山の方が足を運んでくださいました。講演後には質問も多く、銚子川への関心の高さがうかがえました。紀北町には美味しい海の幸を提供する宿が多く、温泉もあります。是非、訪れていただけたらと思います。 |
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2023年10月13日
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「日本の淡水魚」増補改訂第2版! 2015年12月に発刊した「山渓ハンディ図鑑15 日本の淡水魚」が2019年の増補改訂版を経て、このたび第2版となりました。発刊から最新の情報にバージョンアップしてきましたが、今回の重版ではキタドジョウの学名変更、ロングイヤーサンフィッシュに関する最新情報などが盛り込まれています。内容を熟読されている読者は、その違いが分かると思います。これからも新種記載や外来魚など、時代に合わせた内容に更新できるよう淡水魚の撮影は精力的に続けていきます! 「山渓ハンディ図鑑15 日本の淡水魚 増補改訂版」 山と渓谷社 定価:4290円(本体3900円+税10%) |
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2023年10月11日
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奄美大島&北海道 ようやく制限なしで取材に出られるようになり、各地へ足を運んでいます。先日は、奄美大島と北海道取材がほぼ連続でありました。奄美大島ではTシャツと短パンで1日中過ごせましたが、北海道は昼間の気温が10℃ほどで、上着が必要でした。川の水温も奄美では24℃、北海道は10℃!北海道では紅葉が始まっており季節を先取りすることができました。小さな島国、日本とはいえ、これだけ変化に富んでいることを実感できたのは久々に嬉しかったです。 奄美大島のオオウナギ 北海道のサケ |
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2023年10月7日
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匠の聚 フォトコンテスト2023 審査会 先日、奈良県川上村・匠の聚フォトコンテスト2023の審査会が川上村役場でありました。今年は会場に並びきれないほど点数が多く、なかなかの力作が揃っていました。全体の印象としては、皆さんプリントを綺麗に仕上げていたと思いました。また、単写真(1点もの)よりも組写真が多いことに驚きました。このフォトコンの成熟度が増しているように感じました。審査員の写真家・百々俊二氏、入江泰吉記念奈良市写真美術館 館長の大西洋氏と時間をかけて選ばせていただきました。今回から「匠の聚大賞」の賞金が10万円にアップされました。是非、来年も奮ってご応募いただければと思います。 |
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2023年9月27日
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プピ男が5歳になりました! セキセイインコの「プピ男」が本日、5歳になりました。我が家に来たときは羽毛も揃わず頭でっかちなヒナでしたが、すくすくと大きく育ってくれました。毎日、本当によくおしゃべりをするので、我が家は笑いが絶えません。こんな小さなインコですが、その存在はとても大きいなあと感じています。 我が家にやってきたばかりの「プピ男」。ぬるま湯で解いたヒナ用の餌を与えていました。 毎晩、カエルの置物に「内山プピ男です!」と話しかけるのがルーティンです。自分から名乗るところは立派かと。 |
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2023年9月25日
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秋の川 朝晩は涼しくなり、秋の気配を感じるようになりました。半月ほど前までは、あれだけ暑かった川もすっかり秋めいてきましたね。川の深みにはアユたちが群れ始めていて、水の中にも秋がやってきていることを強く感じるようになりました。岩の表面に明瞭なアユの「ハミ跡」がありました。アユが藻類をこそぎ取って食べた痕は、柳の葉のような形が残ります。アユの友釣りをする人は、この「ハミ跡」でそこに付いているアユの大きさが分かるといいます。 |
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2023年9月20日
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東京・日本橋で講演会があります! 10月22日(日)、東京日本橋にある三重県のアンテナショップ「三重テラス 2F コミュニティスペース」にて「まるごと紀北町体感フェア2023」が開催され、特別講演としてお話しをさせていただきます。NHKスペシャル「見えないものが見える川 奇跡の清流・銚子川」などの舞台となった銚子川や豊かな自然を育む紀北町の魅力をお伝えできればと思っています。入場は無料で、事前予約も不要です。お気軽にお越しいただければと思います。日本橋でお待ちしています! ↑↑↑ クリックするとPDFファイルが開きます |
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2023年9月14日
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第18回 日本オオサンショウウオの会 古座川大会 が開催されます! 10月28日(土)〜29日(日)に、第18回 日本オオサンショウウオの会 古座川大会 が開催されます! 会場は古座川町民体育館・古座川町中央公民館です。日本オオサンショウウオの会は2004年に、オオサンショウウオの研究調査、保護活動などに携わる人の情報交換などを目的に発足しました。私は故・栃本氏に誘われ第1回大会にて、写真をお見せしながら講演をさせていただきました。今大会では、会場にて古座川で撮影したオオサンショウウオの写真展示をはじめ、大会2日目(29日)の最後に「古座川のオオサンショウウオのこれから」と題したお話をさせていただく予定です。是非、この機会に古座川の美しい景観を楽しみながらオオサンショウウオについての話に耳を傾けてみませんか。 |
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2023年9月3日
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この夏は… あっという間に8月が過ぎてしまいました…。様々な撮影やロケがありましたが終始、天気とのにらめっこでした。台風が串本周辺に上陸し、我が家の上あたりを通過し北上していったこともありました。晴れていたのに突然、雲が発生して大雨になることも多く、撮影では天気に泣かされっぱなしです。これからもこんな天気が続いていくのでしょうか。いろいろな意味で怖さを感じています。 飛行機の窓から撮影した積乱雲。 海上を移動していく雨と雲。2点とも奄美大島にて撮影。 |
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2023年8月13日
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ウナギ・つけ針の取材 先日、熊野川の支流でウナギのつけ針の水中撮影を行いました。ウナギのつけ針は置き針ともいいますが、糸の先に重りと針を付けただけのとても単純な仕掛けです。全国各地で用いられているウナギを捕るためのポピュラーな釣り漁です。かつて四万十川や古座川などでも取材はしていますが、今回は水中からのシーンが狙いです。そのため、透明度の高い熊野川の支流でつけ針をしている方にご協力いただきました。仲和弘さんはこの時期、頻繁に川に通いウナギの潜む場所を把握しています。この日も立派なウナギを何匹も釣り上げていました。 前日に仕掛けたつけ針を早朝に引き上げに行きました。透明度が高く、素晴らしい川です。 仲さんが釣り上げたウナギに驚く私!撮影は松本純一さん。 |
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2023年8月7日
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「熊野の水と生き物」講演とフィールドワーク! 昨日、世界遺産熊野本宮館主催「内山りゅうさんの熊野の水と生き物」講演とフィールドワークが開催されました。定員を超える多くのご応募があったようです。台風6号の影響で雨が心配されましたが、幸い少雨で晴れ間もあり、天気に恵まれたと思います。午前中は写真をお見せしての講演、午後は熊野川の支流、四村川でフィールドワークを行いました。生き物採集では、カワムツ、オイカワ、ウグイ、ゴクラクハゼ、ヌマチチブ、シマヨシノボリ、ヒラテテナガエビ、コオニヤンマのヤゴ、カワニナなどが、目視ではアユ、ボウズハゼ、予め採集していただいていたギギ、ニホンウナギなども合わせて確認することができました。川からは笑い声と楽しそうな会話が溢れ、楽しい1日となりました。河原にテントや水分補給所、水槽などをセットしていただいた職員の方々をはじめサポートして下さったすべての方々に感謝いたします。 フィールドワークで使用しているたも網やエビタモなどは、株式会社エーワン様からご提供いただきました。ありがとうございました。 熊野の水が美しい秘密や、川に生息する生き物たちについて約1時間お話をさせていただきました。 四村川に到着。ライフジャケットは必須です。 雨の後でも水はほとんど濁っていませんでした。 浮き輪で参加する幼いお子さんも楽しそうでした。 「エビ網」を使って、何か採れたかな? 素早く泳ぐ魚たちに悪戦苦闘の様子。 天然のウナギやアユを実際に触る体験をしました。 採集した生き物を1か所に集めて解説しました。皆さん真剣です。 最後に参加者全員での記念撮影です。皆さん、お疲れさまでした! |
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2023年7月30日
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匠の聚フォトコンテスト2023 奈良県川上村・匠の聚フォトコンテスト2023の作品を募集します(主催:川上村・匠の聚・森と水の源流館)。川上村内で撮影された作品に限りますが、自然風景、生き物、人々の暮らしや文化などをとらえた作品を広く募集いたします。入賞作品は匠の聚ギャラリーで展示後、入江泰吉記念奈良市写真美術館、奈良県立万葉文化館などで巡回展を予定しています。「匠の聚大賞」の賞金は10万円です!他にも多数の賞が用意されています。是非、川上村に足を運んでみてください。応募締め切りは10月1日です。 ↑↑↑ クリックするとPDFファイルが開きます |
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2023年7月14日
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講演とフィールドワーク 参加者募集! コロナで制限のあった催しですが、ようやく県外からの方も自由に参加できるようになりました!世界遺産熊野本宮館主催の「熊野の水と生き物」講演とフィールドワークが 8月6日(日)に開催されます。参加費用は無料です。親子でもお一人でも歓迎です。当日は午前中は講演をおこない、昼食後はバスで四村川に移動しフィールドワークをします。今回は四村川のアマゴを焼いて食べたり、天然ウナギや天然アユを触ったり、ワイワイと楽しく過ごしたいと思います。四村川は一級河川の熊野川の支流で透明度が高く素晴らしい川ですよ。アユカケやサツキマスも生息する清流で川遊びをしませんか? たも網やエビ網などは株式会社エーワン様から提供していただいています。 申し込み受け付け開始は7月19日の朝9時〜で、締め切りは26日です。 応募者多数の場合は抽選となりますので、ご了承ください。 ↑↑↑ クリックするとPDFファイルが開きます |
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2023年7月8日
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朝日新聞和歌山版の連載 毎週水曜日に連載させていただいている朝日新聞和歌山版・デジタル版の「和歌山ネイチャーフォト」は、「身近な鳥編」が始まりました。庭先や野外で見かける身近な野鳥を10種類、紹介していきます。1回目は「アオジ」です。うちではセキセイインコやニワトリ、烏骨鶏を飼っていることもあり、鳥がとても身近な存在です。鳥類は独特の魅力があり、実に可愛い生き物なんですよね。そんな魅力を少しでもお伝えできたらと思っています。 |
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2023年6月30日
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和歌山放送のラジオ番組 先日、和歌山放送の環境月間特別番組「わんだーらんどの全開!火曜日スペシャル 自然と生きる」のスペシャルゲストに呼んでいただきました。水の話や水中撮影の話などを中心に約2時間ほどお話しさせていただきました。和歌山放送ブルースタジオではわいわいと楽しく進行していただき、それはリスナーの方にも届いたのではないかと思います。今更ですが、自分の思っていることをキチンと言葉にして相手に伝えることは簡単なことではありませんね。今回は、ベテランのお二人に助けられたなあ、と改めて思っています。 和歌山放送ブルースタジオにて。右から わんだーらんどのたにさかさん、みさキングこと三崎智子さんです。 |
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2023年6月10日
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雨宿り 先月29日に関西は梅雨入りしてしまい、ずっと毎日雨ばかりです。これで水に潜る仕事はしばらくお預けです。「水商売」は上がったりですね。溜息をつきながら窓の外を眺めていると、大雨の中、1羽のスズメが雨宿りをしているのが見えました。小屋型の餌入れの中に入っていて、「雨、早く止まないかなあ」と言っているようです…。なんて、そう思うのは自分なんですけどね。 |
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2023年6月1日
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新刊のお知らせ このたび、「キンダーブック しぜん 6月号」(フレーベル館)で「さわがに」が発刊されました。サワガニは最も身近なカニのひとつで、ほぼ全国に分布しています。地元では「姫ガニ」と呼ばれています。私がサワガニを児童書のテーマに選んだのは、親子のシーンがあるからです。サワガニ以外のほぼすべてのカニは海で放卵し、幼生はプランクトン生活を送ります。サワガニは一生を淡水で過ごす陸封型なので、卵の中でプランクトン時代を過ごし、ふ化すると親と同じ「カニ」の形をしています。形が同じだからこそ、親子!ということが分かりやすいのです。また、全国に広く分布するサワガニはカラーバリエーションが多く、沢山の色があることが知られています。これらは地域により決まっていて、近い将来は幾つかの種に分かれるようです。本書の指導は和歌山県立自然博物館の学芸員、國島大河博士です。ハゼ類が専門ですが、県内のサワガニも研究対象です。 キンダーブックは定期購読(年12冊)が基本ですが、フレーベル館のオンラインショップ「つばめのおうち」では、単冊でも購入が可能です。興味のある方は以下からお申し込みください。 https://www.froebel-tsubame.jp/ |
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2023年5月21日
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クレマチス! 普段から親しくさせていただいている紀の川市の井口農園さんにお邪魔しました。井口農園さんはシクラメンやアジサイを生産していますが、クレマチスにも力を入れています。おそらくクレマチスをこれだけ専門に扱っているのは県内唯一だと思います。近年はオリジナル品種の作出もしていて、「黒潮」、「熊野川」、「潮騒」などがあり、どれも美しいです。クレマチスはつる性植物で、花色はもちろん形にも様々なものがあるので、集めてみるのも楽しいですよ。 |
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2023年5月17日
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久々の北海道取材! 久々の北海道! 春の北海道を駆け足で巡ってきました。ご案内いただいたのは、流域生態研究所・所長の妹尾優二氏です。かつてイトウの撮影でもお世話になりました。北海道の川を知り尽くしているスペシャリストで、水中撮影もプロ級です。ただ今年の北海道は3月の気温上昇に伴い、魚たちの繁殖期が大きくズレたようでした。種類によっては1か月近く早まったようで、狙っていた生き物に会うことすらできませんでした。それでも懐の深い北海道!妹尾さんの的確なコーディネートにより、生き物たちの素晴らしい瞬間をとらえることができました。やはり北海道は魅力あるフィールドですね。 妹尾優二さんと道東の川にて。マンツーマンで川の勉強をさせていただきました。 北海道のドジョウといえばフクドジョウです。道北の個体は模様がはっきりとしていて美しいです。 シベリアヤツメの産卵。オスはメスに巻き付きます。口を使って小石を取り除き産卵床を作ります。 湖の流入河川ではワカサギが湖から遡上していました。日没後に産卵が行われるのでしょう。 婚姻色が発現したウグイ。産卵の真最中でした。 |
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2023年5月9日
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月刊「日本橋」 東京・日本橋のタウン誌、月刊「日本橋」5月号にエッセイを寄稿させていただきました。「粋人有情」という30年続く連載コーナーで、多くの著名人の方が執筆されているようです。私は「水に思う」というタイトルで、様々な水について書かせていただきました。この月刊「日本橋」は、版型は小さいですが日本橋に関する情報が詰まっていて、とても面白い冊子です。日本橋を愛する方々が支えていることがページをめくると分かります。実は私、本籍が日本橋室町なのです。内山家は江戸時代から日本橋で商いをしてきました。かつては船を持ち、魚河岸で大きな商いをしていたようです。父が継がなかったので魚河岸の暖簾は返しましたが、継いでいれば私で8代目。水中で魚を撮影しているのも、そうしたDNAなのかもしれません。 月刊「日本橋」編集部 中央区日本橋室町1-8-2 03-6202-1224 (年4回発刊の「うなぎ百撰」という鰻に特化した冊子も出されています) |
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2023年4月26日
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ありがたい卵! 鳥インフルエンザの世界的な流行で卵の値段が高騰しています。卵を使った料理を食べられなくなったと聞くこともあり、卵が私たちにとって如何に大事な存在であったのかと改めて思います。ニワトリはヒヨコから育てても卵を産むまでに半年以上かかりますし、成鶏でも通常、1日1個しか卵を産みません。あれだけ大量に殺処分されたのですから、元の状態に戻そうとするにはしばらく掛かると思います。ニワトリを飼ってみて実感したのは、今まで卵の値段があまりにも安かったのでは? ということです。「特売!卵10個98円」なんてチラシを見ると、何だかやるせない気持ちがしていたんですよね。 我が家では毎日、ゆずときなこが卵を産んでくれているので助かっています。手作りの鶏舎には細工を施しており、卵を産むと小屋の外の箱に出てくるようになっています。鶏舎に入ることなく、外から卵を取り出せます。 |
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2023年4月22日
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2023年 GINKAKU カタログ グローブライド株式会社(ダイワ)のヘラブナ専門ブランド「GINKAKU」の2023年版カタログが完成しました。表紙の写真は、ヘラブナが水中から「GINKAKU」を見上げている構図で撮影したものです。目の前にある餌よりも、「ヘラの興味はGINKAKU」にあるというもの。昨年、実際にヘラブナのいる七色ダムにて水中撮影をおこないました。開発者の佐藤さんがモデルです。GINKAKUはヘラブナ釣り以外にも、フィールドに持って行くと様々なシーンで役に立つアウトドアグッズです。私は野外の撮影で使うことが少なくありません。一度使ったら手放せなくなりますよ。 このたび、専用のテントが登場しました。雨天での機材確保などに重宝しそうです。 渓流での設置例。足場の悪い水の上でも水平に設置できます。レンズなどの機材を安心して置いておけます。 昨年は動画撮影でも重宝しました。パラソルは陽の光を遮る「ハレ切り」に有効でした。 |
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2023年4月20日
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キンリョウヘン咲く 写真の花はランの仲間、キンリョウヘン(金稜辺)です。中国原産のシンビジュームで、花が特に人気という訳ではありませんが、紀南地方ではお馴染みの存在です。それは、この花に特殊な能力が備わっているからです。紀南地方では昔からニホンミツバチの養蜂が盛んに行われてきました。ニホンミツバチは春先に分蜂しますが、放っておくと群れは何処かに飛び去ってしまいます。分蜂群を捕えるため、必要とされてきたのがこのキンリョウヘンなのです。実はキンリョウヘンの花にはニホンミツバチの群れを引き寄せる匂い(集合フェロモン)があり、分蜂群を捕獲する際に使用されるのです。近年は誘引成分を科学的に合成したものが発売されていますが、キンリョウヘンを使う人が多いようです。因みに、キンリョウヘンにセイヨウミツバチは誘引されません。 一般には「蜜蜂ラン」や「蜂ラン」と呼ばれます。 |
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2023年4月7日
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朝日新聞和歌山版の連載 毎週水曜日に連載させていただいている朝日新聞和歌山版・デジタル版の「和歌山ネイチャーフォト」は、「和歌山の滝編」が始まりました。和歌山県は県の面積の8割以上が山地で占められており、とくに紀南地方は山が海まで迫る地形をしています。雨が多く、山々を削るため峡谷や渓谷が発達し、そのため多くの滝が見られます。県内には少なくても1000以上の滝があるといわれています。今編では県内にある滝を取り上げます。 |
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2023年4月5日
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コウヤシロカネソウ咲く キンポウゲ科シロカネソウの仲間で、名前は高野山に因みつけられました。近畿地方と四国に分布しますが、元々個体数が少なく見掛けることは稀な植物です。先日、植物に詳しい本宮町のMさんのご案内で撮影に行きました。国道から狭い脇道に入り、未舗装の林道に車を走らせること20分余り。途中、道の落石を取り除いたり乗り越えたりしながら進み、車を停めてからも更に歩きます。案内していただいた谷に着くと、白い小さな花(正確にはがく片)を咲かせるコウヤシロカネソウが10株ほどありました。谷沿いの林床に見られましたが、生育場所はかなりピンポイントです。数年前に別の場所でも撮影していますが、そこも同じように狭い範囲に見られたのみでした。どこも同じように見える場所であっても、湿度や風、陽を遮る渓谷林の存在など、微妙に生育場所を選んでいるように感じました。 コウヤシロカネソウの花。直径は僅か8ミリメートルほどです。 |
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2023年3月28日
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「ワイルドライフ」の打ち上げ 先日、「ワイルドライフ」の収録でお世話になった和歌山の方々に、お礼を込めての打ち上げ会がありました。東京からプロデューサー、ディレクターが来られ、OAされた番組を見ながらの楽しいひと時でした。会場は古座川・滝の拝にある民宿「やまびこ」です。こうして人が集まることは3年振りでしょうか。ワイワイと川や魚の話をしている中に、面白い企画になりそうなモノがあったりします。人に会うって大切なんだと改めて思いました。 |
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2023年3月27日
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マーサ、9歳! 今日はマーサの誕生日です!9歳になりました。あっという間に大きくなって、いつでもどこでも一緒にいるのが当たり前の存在になっています。けれど、9歳ともなると顔も白くなり、年齢を感じるようになりました。こちらも頭はすっかり白くなりましたし、マーサも僕も同じように年を重ねているんだなあと実感します。 今日は天気が良かったので、マーサを連れて近所の田んぼに出掛けました。レンゲをバックに記念写真を撮っておこうと思ったんです。長生きして、また一緒に川で泳ぎたいなあ。 |
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2023年3月22日
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番組のご紹介 普段から親しくさせていただいているナイトネイチャーカメラマンの竹本宗一郎さんが出演する番組がOAされます。今回はオーロラの撮影に挑みます。竹本さんの撮影対象は多岐にわたりますが、とりわけ暗闇の撮影が専門です。星空をはじめ洞窟の生き物など、僅かな光をとらえるプロフェッショナルです。 是非、ご視聴いただければと思います 2023年3月22日(水) 20:15〜20:42 『暗闇の閃光 ナイトカメラマンが写し撮る真のオーロラ』 NHK総合(地上波デジタル) 他にも続々とOA番組があります。どれも凄そうです! *2023年3月28日(火) 1:00〜1:59 NHK BS4K 『マジックアワー フィラー』 *2023年3月29日(水) 9:00〜10:29 NHK BS4K 『マジックアワー 天空が魔法にかかるとき』 *2023年4月8日(土) 18:00〜19:59 BSプレミアム + BS4K同時放送 『目撃!オーロラ爆発』 |
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2023年3月14日
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番組放送を終えて 昨日、放送の「ワイルドライフ 内山りゅう 究極の水色を求めて」をご視聴くださった方から多くのメッセージをいただきました。反響は大きく、とても嬉しく思っています。収録は約1年に及んだことから、撮影にご協力いただいた方も多く、改めて感謝する次第です。本当にありがとうございました。 川上村・明神の滝は、車から1時間ほど歩いた森の中にあります。川上村役場、森と水の源流館のスタッフの方々に重い撮影機材を手分けして運んでいただきました。 那智の滝の上流に広がる那智原始林にて。立ち入りは厳しく制限されている森で収録を行うことができました。 奈良県・弥山(1895m)にある弥山小屋にて。管理をされている阪口ご夫妻には本当にお世話になりました。 茜屋流小鷹網の継承者、小西孝明さんご夫妻と。紀の川にて。 再放送が 3月20日(月)朝8:00〜9:00にあります。見逃された方は、この機会にぜひ! |
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2023年3月7日
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番組出演のお知らせ (2) いよいよ13日(月)のOAが迫ってきました!NHK「ワイルドライフ」の公式HPに予告動画がUPされました。自然や生きものの撮影はこちらの都合通りにはいかないため、とにかく、その瞬間が来るまで待つしかありません。撮影ができない状況下でも心が折れることなくモチベーションを保ち続けることは、意外と大変です。しかし、そんな時でも常に楽しんで撮影に臨めるか、ということが大事なのだと改めて思っています。約1年間、楽しみながら続けた撮影の集大成を、是非ご視聴いただければと思います。 ワイルドライフ 野生へのまなざし 自然写真家 内山りゅう 究極の水色を求めて 公式HP |
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2023年3月3日
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番組出演のお知らせ (1) 来る13日(月)、NHK BSプレミアムにて「ワイルドライフ 野生へのまなざし 自然写真家 内山りゅう 究極の水色を求めて」が放送されます。この番組は、一人の写真家の目を通して展開する自然番組で、今回は紀伊半島を舞台に1年をかけて収録をしました。 私たちが飲むことができる水=淡水は、地球上でほんのわずかです。その中でも、私が追い求める極上の水は滅多にありません。世界でも稀にみる水が豊かな紀伊半島で、清らかな水と、そこに息づく生き物たちを追いました。番組では、私が撮影したアユのハイスピード映像や、世界最南限のイワナ“キリクチ”の貴重な水中シーンもあります。是非、ご覧いただければと思います。 3月13日(月)夜8時〜9時 NHK BSプレミアム ワイルドライフ 野生へのまなざし 自然写真家 内山りゅう 究極の水色を求めて 「水」の清らかさに魅かれて東京から南紀に居を移して23年が経ちました。頭には白いものが目立つようになりましたが…。 番組のディレクター松林さんとカメラマンの伊藤さん。お二人ともとっくに70歳を越えているレジェンドです。この姿勢で何時間もアユのジャンプを撮影していました。 極上の水の中で撮影をしている私です。この透明度は本当に凄いの一言! 水中撮影を担当した日本水中映像の佐藤カメラマンを私が撮影した1カットです。 |
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2023年3月1日
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本のご紹介 このたび「ヨコエビはなぜ横になるのか」(広島大学出版会)が出版されました。著者は広島大学の富川光氏です。ヨコエビは水深1万メートルを超える深海から標高5000メートルを超える湖まで生息する、とんでもない生きものです。いったい、ヨコエビとはどんな生き物なのか、ヨコエビに興味をもって欲しいという富川氏の強い思いが伝わる本です。この10年余り、富川氏とは二人三脚で日本産ヨコエビ類の撮影をおこなってきました。この面白い生き物はまだまだマイナーな存在ですが、知れば知るほどその魅力に引き込まれると思います。是非、読んでいただきたい本です! ヨコエビはなぜ横になるのか 著:富川 光 広島大学出版会 定価:2400円+税 この本には登場しませんが、私と関りのあるヨコエビ2種類を紹介したいと思います。 2017年に福江島、壱岐の島から見つかった新種のヨコエビに富川氏が献名してくれました。ウチヤマヨコエビ Jesogammarus uchiyamaryui です。嬉しいけれど、ちょっと照れくさいような…。 2018年に三重県銚子川で見つかった新種、チョウシガワメリタヨコエビ Melita choshigawaensis。何度も調査をしてきた中で見つかったものです。今のところ、銚子川のみから報告されています。 |
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2023年2月19日
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本のご紹介 水中写真家の阿部秀樹さんが、「食いねえ! お寿司まるごと図鑑」(偕成社)を出版されました。お寿司の歴史から寿司だねになる生き物まで、タイトル通りのまるごとお寿司の図鑑です。阿部さんは海の生き物の撮影に定評がありますが、食を意識した作品も多く、同じ出版社から「和食のめぐみは海のめぐみ 全3巻 @昆布 A鰹節 B煮干し」 を出されています。どの本も阿部さんらしくキッチリとまとめられていて、なるほどなあ〜と思うことがたくさんありました。お寿司をはじめ和食にかかわる方は、どれもお手元にあるといい本だと思います。ページをめくっていたら、お寿司が食べたくなってきました! 「食いねえ! お寿司まるごと図鑑」 写真・文:阿部秀樹 監修:福地享子 偕成社 定価:3000円+税 |
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2023年2月11日
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オリジナルプリント 「オリジナルプリント」とは、写真家が自分の作品と認めたプリントを指します。写真家自身の目で仕上がりを確認し、署名し、お届けするものです。私の写真集や書籍などを見てご注文をいただくことも増えました。ご自身のリビングや寝室、仕事部屋などに飾ったり、大切な人へのプレゼントにいかがですか。 ご注文はHPにある「print」をご覧いただければと思います。「news」では、過去に販売させていただいた例も掲載しています。お気軽にお尋ねください。 半切サイズの額装例です。 |
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2023年2月4日
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爆釣! 昨年は本当にバタバタしていて釣りに行く心の余裕もなく…。2月に入り、ようやく行くことができた次第。夜明けと同時に出航し、仕事の都合でお昼前には上がらなければならないため、約4時間の勝負です。船を出して15分ほどでサゴシが水面を飛ぶのを発見。サゴシとはサワラの幼魚を指します。ジグを投げると直ぐにヒット!二人で6本ほどをキープします。その後、狙いを(シロ)アマダイに絞ると、船のオーナーのAさんの竿が大きくしなりました。リールのドラッグが鳴るほどの引きで、上げてみれば45cmを超える大物!デカい!。二人並んで釣りをしていても、やはり「腕の差」は歴然ですね。その後、私が良型のイトヨリダイを釣りましたが、シロアマダイの威力に圧倒されて納竿となりました。 羨ましい限りの大型シロアマダイ!私もいつか釣ってみたいです。 良型のイトヨリダイも釣れました。 この日、4時間ほどの二人の釣果です。これだから釣りはやめられません。 |
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2023年1月30日
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南紀白浜も雪! 先週の大寒波の影響で、滅多に雪が降らない白浜も雪が積もりました。思い出しても、この10年の間でこれだけ雪が積もったことは無かったと記憶しています。植物のガジュマルやオオタニワタリが自生する土地ですので、雪とはほぼ無縁だっただけに驚いています。因みに、写真左下のバナナの皮を開いたようなのは鉢植えのオオタニワタリです。我が家の植物たちにも被害が出そうです。。 |
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2023年1月20日
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JAL機からの眺め 私は仕事などで東京に行く時は必ず飛行機を使います。南紀白浜空港から羽田空港までは僅か1時間ほど。都内で打ち合わせを行い、日帰りも可能です。短いフライト時間ですが、毎回楽しみしているのは眼下に広がる景色です。雲の間から見える紀伊半島の険しい山々も素晴らしいですが、やっぱり富士山の美しさは格別です。フライトの予約では富士山側の窓側の席をとるようにしています。 |
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2023年1月11日
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朝日新聞和歌山版の連載 毎週水曜日に連載させていただいている朝日新聞和歌山版・デジタル版の「和歌山ネイチャーフォト」は、「食用になる淡水魚編」が始まりました。黒潮の影響を受ける和歌山県は海の幸に恵まれていますが、山地面積が広く多雨であることからも川が発達していることが分かると思います。かつてはどこの川でも普通に食べられていたカニやエビ、川魚などですが、近年は食べる機会が減っていると感じています。今編では、県内に生息する種類で、食べたら美味しい川魚を紹介していきます。 |
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2023年1月1日
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謹賀新年 あけましておめでとうございます! 未だ手放しで行動できる状態ではありませんが、それでも少しづつ世の中は明るくなっているような気がします。 写真は南紀・枯木灘で撮影したもので、暗く厚い雲の間から太陽の光が射し込んだところです。これから日本も世の中も晴れて欲しいと期待を込めてシャッターを押しました。 昨年、約1年を掛けて収録した大型自然番組がこれからOAとなります。現在、編集中ですがOA日の詳細が決まりましたら、ここでご報告したいと思います。ご期待ください! |
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2022年12月17日
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カンラン カンランは、日本に産するランの仲間では珍しく冬に花をつけるため「寒蘭」と書きます。紀伊半島の南部にも自生しており、自然状態の花を撮影したいと思っていますが、未だお目に掛かったことがありません。植物に詳しい方や山を歩く人などから情報を集めていますが、20年以上が経過しても1株も見つかりません。かつて山野草のブームがあり、徹底的に採り尽くされしまったことが原因です。かつては、山を歩いていてカンランの花があるとニオイで分かったといいます。いつか、山に漂うカンランの香りを楽しみながら自然状態の花を撮影したいと思うのですが…。 (自然状態で咲いているカンランの情報があれば、教えて下さい。秘密は厳守します!) カンランの花。これは植栽の株。 紀伊半島南部に産するものは「紀州寒蘭」と呼ばれています。 |
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2022年12月1日
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アユの産卵 古座川でアユの産卵が続いています。古座川では、今から20年以上前は10月中旬にはたくさん産んでいました。それが年々産卵期が遅くなり、現在は半月以上、場所によっては1か月もズレているようです。写真は11月下旬に産卵場の上流で群れているアユたちです。上流〜中流で過ごしていたアユが下って集まっているのですが、その数は驚くほどでした。このアユたちは、産卵後にすべて死んでしまいます。死んだり弱ったりしたアユを、多くの生き物が食べるために集まります。この時期はアユを捕える人も含め、多くの生き物をアユが支えているのだと感じました。 おびただしい数のアユが群れています。分かりにくいですが、背景はすべてアユです。 産卵の瞬間です。口を開けて産んでいる後ろには、多数の個体が続きます。 |
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2022年11月20日
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4K動画! この春から4K動画を始めました。今まで動画には縁がなかったのですが、今年還暦を迎えたこともあり、新たなことに挑戦してみようと思ったのがキッカケでした。ちょうど番組制作でも4K動画収録が必要になり、それならばということで水中ハウジングも特注しました。カメラはソニー・アルファ7SVで、メーンはS-Log収録です。ソニーは未だフィッシュアイレンズがないため、キャノンのフィッシュアイズームをコンバーターで装着しました。このカメラは実によく出来ていて、よく使う機能をボタンに割り当て自分好みにカスタマイズできるのです。よって水中でもほぼ陸上同様の機能を使うことができます。水中ハウジング・メーカーのプルーフさんには、とにかくコンパクトに製作していただきました。動画も難しいですが、勉強しながら収録を続けています。 |
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2022年11月2日
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「みかんのひみつ」! 2017年12月号のワンダーしぜんランド「みかんのひみつ」(世界文化社)が、このたびベストセレクションとして発刊されました。田辺市の農家さん数軒にお世話になりながら撮影した思い出の詰まった本なので、復刊は嬉しいですね。みかんの本はキンダーブック(フレーベル館)で作っていて、これで2冊目となります。南紀の甘くて美味しいみかんを知って欲しいと思います。来月には温州みかんの出荷が始まりますよ。 |
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2022年10月26日
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近畿地方最高峰に登る! 先日、大峯山脈の主峰、八経ヶ岳(1915m)に登りました。世界遺産に登録されている大峯奥駈道は吉野・大峯と熊野三山を結ぶ修験道の道で、八経ヶ岳はその中にあります。隣にそびえる弥山(みせん 1895m)の山頂には天川大弁財天が祭祀され、水神信仰の根源地とされています。弥山小屋に宿泊しながら、紅葉深まる八経ヶ岳、弥山を堪能しました。 紅葉深まる八経ヶ岳。紅葉のピークは2〜3日でした。霧が発生するとあたりは真っ白になり、視界はなくなり気温もグンと下がります。 近畿地方最高峰、八経ヶ岳の山頂にて。この日は天気も良く、Tシャツで居られました。 八経ヶ岳から見る弥山。今回お世話になった弥山小屋が見えます。左側のピークが山頂で、天川大弁財天の鳥居があります。全山、原生林で覆われています。 弥山から雲海を撮影しました。日の出前の気温は氷点下まで下がりました。ダイナミックな雲海は素晴らしかったです。 キャンプイン海山の田上さんらと弥山で再会!雨の中を差し入れを持って上がってきてくれて、笑顔を見た時は泣きそうになりました。 弥山から約400キロ離れた富士山の姿です。1年のうちでも、空気が澄んだこの時期のわずかな日にしか見れないようです。この日はラッキーでした。 |
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2022年10月9日
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郡上市清流フォトコンテスト 今年で第6回となる郡上市清流フォトコンテストの審査会が郡上市でありました。今回も素晴らしい作品が多くありました。「清流と名水の城下町」郡上ならではの絶景は、審査をしていても楽しくなるものです。「清流大賞」をはじめ「内山りゅう賞」の特別賞などを選ばせていただきました。新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、授賞式を行えないことは残念に思います。 |
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2022年10月5日
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匠の聚フォトコンテスト審査会 先日、奈良県川上村・匠の聚・森と水の源流館主催の「匠の聚フォトコンテスト」の審査会がありました。近年は鳥や爬虫類などの生き物を撮影した作品も増え、全体的に良い作品が集まったと思います。川上村内で撮影された作品であれば、インスタグラム部門もありますのでドシドシご応募いただければと思います。審査会では「匠の聚大賞」をはじめスポンサー賞を含めると17作品を選ぶため、なかなか時間が掛かります。今回の作品でも、構図は面白いのにプリントの彩度を上げ過ぎていて、勿体ないなと感じるものが多くありました。受賞作品は10月下旬から匠の聚ギャラリーにて展示します。 入江泰吉記念奈良市写真美術館館長の百々先生と審査をさせていただきました。 ピントやプリントの色などをチェックしています。 |
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2022年9月28日
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朝日新聞和歌山版の連載 朝日新聞和歌山版と朝日新聞デジタルにて毎週水曜日に連載させていただいている「和歌山ネイチャーフォト」は、「和歌山ゆかりの生き物続編」が始まりました。「和歌山」「紀伊」「熊野」「那智」「瀞」など、和歌山に因んだ和名が付いている生き物を取り上げるのは、これで第4弾となります。特定の場所や地域に限り生息する「固有種」がほとんどを占めています。和歌山県の生物相がいかに豊かで多様であるか、改めて感じることができると思います。 |
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2022年9月27日
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「和歌山の水と生き物」! 先日、世界遺産熊野本宮館主催「和歌山の水と生き物」と題した講演を行いました。開催直前の台風により川が増水し、フィールドワークはやむなく中止とさせていただきました。楽しみにしていた子どもたちには、申し訳なかったです。 講演は、写真をお見せしながら1時間ほどお話しをさせていただきました。講演後はWBS和歌山放送の山下さんとのミニ・トークをおこない、お昼頃には終了しました。生き物採集は来年リベンジしたいと思います。 |
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2022年9月18日
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小学6年生! 先日、相賀小学校の6年生にお話し会(講演)を行いました(紀北町主催)。銚子川でのフィールドワークはできませんでしたが、教室で1時間ほどお話をしました。銚子川の水が綺麗なのは何故なのか、そこに棲む生き物たちにはどんなものがいるのか、世界の水事情と日本の恵まれた水資源、などについて写真を交えて話しました。子どもたちからの質問もあり、1時間はあっという間に過ぎてしまいました。子どもたちが地元を流れる銚子川に少しでも興味を持ってくれたら嬉しいです。 |
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2022年9月10日
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講演とフィールドワーク! 今月25日(日)に、「和歌山の水と生き物」と題した講演とフィールドワークがあり、参加者を募集します。定員は30名ですが、応募者が多い場合は抽選となります。また、今回は県内在住の方に限定させていただいています。 フィールドワークは熊野川水系四村川で行う予定です。県内屈指の透明度を誇る清流で生き物採集をしたいと思っています。秋の1日、私と一緒に学び、遊びませんか? お問い合わせは、世界遺産熊野本宮館までお願いいたします。 |
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2022年9月6日
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川ガキ教室! 銚子川から一番近い小学校、相賀小学校の5年生を対象とした川ガキ教室が先日ありました(紀北町商工観光課主催)。地元の小学校だからこそ、銚子川のことを学び、知ることが大切なのだと毎年開催されてきたのですが、コロナにより2年ほど中止をしていたものです。午前中の45分は写真を使った座学を行いました。子どもたちが最も関心を示したのは、新種の生き物が銚子川から見つかったことでした。座学の最後に子どもたちから質問を受けましたが、新種にまつわるものが多かったです。中には「新種を見つけると儲かるんですか?」という思わず吹き出してしまうような質問もありました。午後からは銚子川に行って、魚やエビなどを捕えます。川ガキ教室が最も盛り上がるフィールドワークでは、時折雨が降る中、皆夢中で採集をしていました。銚子川漁協さんに提供していただいたアユやアマゴ、ニホンウナギを触る体験ができたことも良かったと思いました。 モニターを使って銚子川が他の川と何が違うのか、どんな生き物が見られるのか、などを説明しています。 たも網やエビ網などの使い方をレクチャーしています。これらの網は、(株)エーワン様からご提供いただきました。 多少、雨で増水していますが、透明度が悪くならないのが銚子川の凄いところ。この日は台風の影響を受け、時折雨が降りました。 箱メガネで覗きながらエビ網でハゼ類を採集します。ヌマチチブ、ゴクラクハゼ、ボウズハゼなどが採れました。 フィールドワークの最後に、この日採集した生き物について説明しました。キャンプイン海山の田上さんが見事にイドミミズハゼを掘り出してくれました。 相賀小学校5年生、皆で記念撮影。元気いっぱいの子どもたちに刺激された1日でした。 |
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2022年8月26日
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半水面写真 陸上と水中の2つの世界を1つの写真として表現するため、私は超広角レンズを使用した半水面写真を多用しています。 川などに入り「水」を撮ることが多いので、その「水」が生まれた「森」の存在は大きいと思っています。先日、半水面写真を撮影する専用機をプルーフさんに製作してもらいました。大型のドームポート(半球型のレンズポート)を使っているために浮力が強く、結構な重りを装着しています。結果として総重量はかなり増えてしまい、これを背負子で担ぎ山に登ったりしています。 山から流れる清らかな水。半水面写真は独特の世界を表現することができると思います。 カメラはニコンD850、レンズは AF-S Fisheye NIKKOR 8-15mm f/3.5-4.5E ED です。プルーフ製のワンオフ「内山スペシャル」です。 |
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2022年8月21日
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シノビドジョウの新種記載論文 A new species of the genus Misgurnus (Cypriniformes, Cobitidae) from Ryukyu Islands, Japan 「日本のドジョウ」(山と渓谷社)の中で、和名として提唱していたシノビドジョウが、このたび新種として学名がつけられました。シノビドジョウは奄美諸島、八重山諸島などに分布し、物陰に隠れる習性が強く、細々と生き残っている状況から「忍び」と中島氏が命名したものです。中島氏は魚類以外に水生昆虫などにも新種記載していて、種名の命名にセンスを感じますね。日本産のドジョウ類には、まだ学名がついていないものもあります。すべての学名が決まったら、「日本のドジョウ」の改訂版を出したいねと中島氏と話しています。 シノビドジョウ Misgurnus amamianus |
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2022年8月20日
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写真展のご紹介@ 百々俊二・新・武 写真展 Dream Boat 百々先生と二人の息子さんとの親子写真展です。二人の息子さんが揃って写真家となり、写真展を一緒に開催できるなんて、何と素晴らしく幸せなことでしょう!私は奈良県川上村・匠の聚フォトコンテストの審査会でご一緒させていただいていますが、先生の写真に対する考え方や表現、そして愛情をいつも感じています。写真家でありながら教育者の視点を持ち合わせた審査に私も勉強になることが多いです。 開催期間 2022年8月12日〜10月8日 会場 キャノンギャラリー S キャノンマーケティングジャパン 写真展のご紹介A 和田直樹写真展 Irish skies 創作の泉 普段から親しい写真家 和田直樹さんの写真展です。人物や建築物、自然など幅広く撮影されている和田さんですが、今回の写真展はライフワークのひとつでもあるアイルランドの自然・風景です。ニコンカレッジの講師もされています。残念ながら東京での開催は終了していますが、大阪会場はこれからとなります。 開催期間 2022年9月1日〜9月14日 会場 ニコンプラザ大阪 THE GALLERY ニコン イメージングジャパン |
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2022年8月15日
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キジバトの巣作り 先日から怪しい行動をしていたキジバトが、ついに巣作りを始めました。それも、居間の窓に架かるパーゴラ(外壁に取り付けた木材の棚)の上です。モッコウバラを這わせていて、花を楽しんでいます。窓から僅か1メートルほどなので家の中からよく観察できます。キジバトは雌雄の区別が難しいのですが、毎日見ていると分かるようになってきました。今日、卵を1個生んだようなので、静かに見守りたいと思います。 巣材となる木の枝を運び始めて5日目。巣は完成し、中に卵があるようです。
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2022年8月9日
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本のご紹介 @ホホジロザメ 迫力のある大型版型の絵本です。以前から親しくしている画家の関俊一氏が絵を描いています。文章はシャークジャーナリストの沼口麻子氏です。関さんは独自の表現で静物画、動物画を描かれますが、特に魚には強い思いがあるようです。本人が船釣りが趣味ということもあるかもしれませんが。絵本は、写真とは違うリアリティがあり素晴らしいです。 ホホジロザメ 沼口麻子 文 関俊一 絵 福音館書店 定価:1980円(本体1800円+税) Aひがたはたからばこ 青いカニみつけた 海洋写真家・吉野雄輔氏の写真絵本です。絵本の舞台は沖縄・西表島の干潟。登場する鮮やかな青いカニには驚くと思います。青いカニの正体はヤエヤマシオマネキの子どもで、子どもの頃だけ青いのだそうです。他にも沢山の種類のカニが登場します。干潟の生き物たちの魅力が詰まった1冊だと思います。 ひがたはたからばこ 青いカニみつけた よしのゆうすけ 写真・文 徳間書店 定価 本体1700円+税 |
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2022年8月8日
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古座川のアユ 久しぶりに古座川のアユを撮影しました。私が古座川に通っていた20年ほど前は、夏でも川の水はひんやりと冷たく感じていましたが、先日は以前よりも随分と温く感じました。アユは天然物も放流物も沢山いましたが、固まって泳ぐ「群れアユ」が目立ちました。古座川といえども、水や生き物たちは変わってきているようです。 小川八幡神社から見る古座川・小川の流れ。やはりいい川です! 縄張りを作り、優位なアユほど美しいですね。アユが背びれを立てるのは威嚇の際など僅かな間のみ。 アユの縄張り争い。力が拮抗すると、相手を威嚇しながら回転をします。 |
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2022年7月29日
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匠の聚フォトコンテスト2022年 作品募集 奈良県川上村で撮影された写真が対象となる匠の聚(たくみのむら)フォトコンテスト2022の作品募集がはじまりました。作品の審査は入江泰吉記念奈良市写真美術館・館長の百々俊二さんと私が務めさせていただいています。今年も素晴らしい作品をお待ちしています。 ↑↑↑ クリックするとPDFファイルが開きます |
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2022年7月21日
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番組出演のお知らせ 7月31日放送予定のNHK「ダーウィンが来た!」は、スッポン!です。昔から「月とスッポン」の例えがあるように誰でも名前は知っていると思いますが、実は謎の多いカメの仲間です。全国の川や沼などに棲んでいますが、臆病な性格から観察例がとても少ない生き物のひとつです。私たちは長期間に渡り、和歌山県・紀の川でスッポンの生態撮影に挑みました。今まで、映像として録られたことが無かったスッポンのケンカ、交尾などの貴重なシーンの撮影にも成功しています。是非、ご覧ください! NHK 総合「ダーウィンが来た!」 7月31日(日)午後7:30〜8:00 水中生活に特化したカメで、水底の砂泥に潜っていることが多いです。そのため、生息している場所であっても見掛けることは稀です。 シュノーケル状の鼻で空気呼吸するスッポン。一度空気を吸うと2時間以上潜っていることも少なくありませんでした。物陰から鼻先だけを水面に突き出して呼吸をおこなう場合、陸上から姿はほとんど見えません。 「あ!スッポンが浮いた!」しかし、一瞬にして潜るので撮影は困難の連続でした。撮影スタッフは何日も夜中の撮影にも挑みました。 我が家のスタジオにてハイスピード撮影を行いました。1秒間に数百コマ、野外であれば1000コマ以上の撮影が可能のファントムというカメラを使いました。 カメ類の生態が専門の矢部隆博士と共に。彼は30年来の親友で、かつて何度も一緒に仕事をしてきました。年齢は1つ違いで髪型も似ていることから兄弟のようだと言われていました。(P/M.ITO) |
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2022年7月18日
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県世界遺産センター長、山西毅冶さんが撮影した写真が世界遺産熊野本宮館にて展示されています。テーマは「KUMANO“映え”」で、作品数は約60点です。県の観光に長い間携わられた山西さんは県内の撮影地は熟知されており、カメラ・アングルにも拘りを感じます。素晴らしい一瞬を捉えた作品もあり、楽しませていただきました。 世界遺産熊野本宮館 入場無料 開館は8時半〜5時。 7月31日まで開催 |
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2022年7月13日
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ツチガエル鳴く! 先月あたりから庭の睡蓮鉢や池でツチガエルが鳴き始めました。古くから居る我が家の住人?です。オスは「ギューギュー」と喉の鳴き袋(鳴嚢)を膨らませて鳴きます。外観がよく似ているヌマガエルのオスも喉の鳴嚢を膨らませて鳴きますが、表面はツルツルで模様はありません。先日、睡蓮鉢の水面には沢山の卵が浮いていたので、本格的な繁殖期に入ったようです。 |
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2022年7月1日
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岐阜県 郡上市清流フォトコンテスト! 今年で第6回となる郡上市清流フォトコンテストの作品募集が始まっています。郡上市内の河川を中心とした未来に残したい風景や、後世に継承する活動などをとらえた作品を募集するものです。近年はオオサンショウウオやネコギギなどの水中作品もあり嬉しく思っています。様々なアングルから撮影していただければと思います。締め切りは8月31日までとなっています。 |
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2022年6月24日
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河川文化 公益社団法人 日本河川協会発刊の「河川文化 第98号」に「紀伊半島の清流の魅力」と題する文を寄稿しました。特集が「紀伊半島の川」ということで、宮川や十津川、日高川などについて文化や信仰など、様々な方が寄稿されています。私は紀伊半島南部を流れる大塔山系の川(古座川、大塔川)、銚子川などの清流の魅力について書かせていただきました。日本最大の半島である紀伊半島の川が注目され、特集が組まれたことは素直に嬉しいですね。 |
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2022年6月14日
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久々のフィルム! 先日、県世界遺産センター所長の山西さんと北山村の「四の川」へ水中撮影に行きました。近年はデジタルカメラでの撮影の割合が多くなり、フィルムカメラの出番は少なくなっていました。しかし、フィルムの魅力はデジタルとは違うものがあるのです。現場に2台のハウジングを持って行くのは難しいので、この日はフィルムカメラのみで勝負しました。カメラは往年のアナログ機、Hasselblad 553ELX 、レンズは究極の魚眼レンズといわれるCF-ディスタゴン30ミリ F3.5 T 。6×6版のフィルムを使います。露出計は内蔵しておらず、セコニックの単体露出計で測りながら露出を決めます。発売中止になったフジフィルム・プロビア220のフィルムで24カットしか撮れないので、1ショットを切る重みが違いますね。この日は3時間ほどで2ロール(48カット)を撮影しました。フィルムの現像はクリエイトに郵送してから手元に戻ってくるまで約10日!この時ばかりは、その場で確認ができるデジタルが羨ましくなりますね。 フィルムのiso感度は100なので、水中三脚を使用することが多いです。マーサも連れていきました。P/山西 |
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2022年6月6日
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お知らせ 写真家、三宅岳氏の写真展のお知らせです。著名な山岳写真家である、お父様の三宅修氏との父子写真展です。父子で写真展ができるなんて羨ましい限りですね。岳君は私の高校時代、桐朋高校生物部の後輩なんです。生物部ではキノコ類に詳しく、大学は東京農工大に進みました。その後、お父様の影響でしょうか、写真家の道へ。本の出版やテレビ番組などで活躍している姿をみると嬉しくなります。是非、会場に足を運んでいただければと思います。ギャラリートークも開催されますよ。 |
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2022年6月3日
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月刊科学絵本「ワンダーしぜんランド」(世界文化社)2017年の7月号で製作させていただいた「みずはどこからくるの?」が、このたび、ベストセレクションとして発刊されました。水道の蛇口をひねると当たり前のように出てくる水ですが、飲料用としてそのまま飲める国は、世界では10か国に満たないのです。子どもたちに「水」について知ってもらい、より大切にしたいという気持ちになってくれたら嬉しいですね。 |
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2022年6月2日
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朝日新聞の連載 朝日新聞和歌山版と朝日新聞デジタルにて毎週水曜日に連載させていただいている「和歌山ネイチャーフォト」は、「変わった名前の生き物 続編」が始まりました。県内で見られる生き物の中で、標準和名が変わっている10種類を選び、1種類づつ紹介していきます。第1回目は「アブラチャン」です。クスノキ科の落葉低木で、県内では普通に見られます。何だか可愛らしい名前は覚えやすいですね。 |
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2022年5月27日
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「くらべてわかる 淡水魚」が第6刷り! 2015年に発刊した「くらべてわかる 淡水魚」(山と渓谷社)が、このたび第6刷りとなりました! AMAZON等での評価も高いようで、とても嬉しく思っています。これからの季節、この本をもって川や沼、水路などに出掛けて欲しいですね。以前、川でお会いした家族は、この本を愛読しているとボロボロになった本書を見せてくれました。何だか胸が熱くなりました。第6刷りとなり、学名などは最新のものになっています。 「くらべてわかる 淡水魚」 山と渓谷社 文:斉藤憲治 写真:内山りゅう 定価:1760円(本体1600円+税10%) |
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2022年5月26日
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英語版が完成! 「水の国、わかやま。」の英語版のパンフレットが完成しました。インバウンド用ですが、本格的に海外から観光客が来られるのはもう少しかかりそうですね。海外の方にも和歌山の水の美しさを見ていただければ嬉しいです。 |
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2022年5月17日
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久々の船釣り 友人のAさんの船で、久々の釣りを楽しみました。この日はベタ凪で潮が動かず釣果はイマイチでした。しかし、高級魚のシロアマダイが釣れてラッキー!。塩焼きにしましたが、脂もあって上品な味に舌鼓を打ちました。近海で釣れる魚の中では一位二位を争う美味しさだと思います。こんなのがポンポン釣れたら嬉しいのですが、私にはハードルが高くてなかなか釣れません。 釣り上げたシロアマダイ。アマダイ3種(アカアマダイ、キアマダイ)の中では数が少なく高級とされます。 いいサイズのマルアジも釣れました。 Aさんが釣った良型のシロアマダイ。こんなのが釣れたらいいのにな〜。 |
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2022年5月13日
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大塔山系黒蔵谷へ 先日、紀伊半島南部の最奥部ともいえる大塔山系黒蔵谷に行きました。黒蔵谷は広大な紀伊半島の中でも僅かに残る国有林です。1997年に、貴重な自然が残る自然林約500haを「黒蔵谷森林生物遺伝資源保存林」として後世に残すことを決めた森です。かつて紀伊半島全体を覆っていた照葉樹林の森に触れるべく、専門家の方々と訪れました。私はかつて何度か足を運んでいますが、本当に素晴らしい森です。ただし、ヤマビルが非常に多い場所なので、これからの時期はヒル対策が必要となります。ニホンマムシやダニ類も多いですね。 黒蔵谷の源流部。サワグルミやトチノキなどの水が好きな樹木が多く見られました。谷から見上げる森は本当に素晴らしいです。 ツキノワグマの爪の跡です。ニホンカモシカなども生息しています。崖地が多く危険なため、この森に精通している方にご案内いただきました。 この日の参加者です。右から、ご案内いただいた元・営林署の村田さん、本宮町の松本さん、植物がご専門の瀧野先生、元・自然博物館館長の高須先生、県・里地里山振興室の岡田さん、私、です。大きなトチノキの前で撮影。 |
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2022年5月7日
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新刊のお知らせ このたび、『しぜん キンダーブック6月号 みず』(フレーベル館)が発刊されました。今まで10冊ほどこのシリーズに関わらせていただきましたが、今回のテーマは「水」です。「かえる」「さけ」「めだか」など生き物を取り上げたものが多い中、「みず」は普遍的なテーマとなります。日本ではどこでも水道をひねると出てくる水ですが、一体どこからやってくるのでしょうか?水の循環や水に暮らす生き物たちを紹介しながら、子どもたちに水について興味をもってもらえたらと思っています。 キンダーブックは定期購読(年12冊)が基本ですが、フレーベル館のオンラインショップ「つばめのおうち」では、単冊でも購入が可能です。6月号は今月中旬から販売可能となるそうですので、興味のある方は以下からお申し込みください。 「つばめのおうち」https://www.froebel-tsubame.jp/shopbrand/ct321/ |
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2022年5月5日
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オリジナル・プリント作品 先日、串本町で新築されたM邸にオリジナル・プリントをお届けしました。和歌山県内で撮影されたものがご希望で、なかでも古座川の水中写真がお好みでした。私の写真集などから候補を挙げていただき、プリントは何度も色の調整をおこないました。オリジナル・プリントはHPの「print」の項目に詳細を記していますが、写真家が自分の作品と認めたプリントを指します。納得がいくまで何度もテスト・プリントを繰り返してから納品するものです。この度は、新築の白壁に合うようにフレームレスのマイティスプリントを選びました。 *オリジナル・プリントについてはHPにて随時お受けしています。作品の決定から納入までには2週間程度を予定しています。長期取材を行っていて対応が難しい場合は、もう少しお時間をいただく場合もございます。 玄関に飾られた古座川の「滝の拝」の水中写真です。サイズは400×600mm。白い壁にはフレームレスがよくマッチしていると思います。 洗面台の上には、アユが泳ぐ水中写真を飾りました。サイズは300×300mmです。6×6版のフィルムで撮影したものをノートリミングでプリントしました。 居間には那智の滝を新月で撮影した写真を。サイズは縦が900mm、横が600mmあります。これだけのサイズでも白い壁が広く、圧迫感はありません。 65インチの大型テレビと比べてもサイズが分かると思います。窓の外には古座川が見えます。M邸は紀州材をふんだんに使用した注文住宅で、開放感に溢れた白い壁がポイントとなっています。 テラスの外は、すぐ古座川です。「家から釣りができる」とは、何とも羨ましい! |
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2022年4月22日
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本のご紹介 先日、発刊された「いきもの六法 日本の自然を楽しみ、守るための法律」(山と渓谷社)をご紹介します。自然の生き物を捕らえたり、飼育する際に、それは法律ではどうなっているのか? 疑問に思うことありますよね。法律や条約に基づいたそれらの情報は、意外と分かり辛かったりするものです。この本を読めば、痒い所に手が届くような、特定外来生物の話や天然記念物に指定されている生き物の話など、分かりやすくまとめられています。生き物が好きな人は必読だと思いますよ。 「いきもの六法 日本の自然を楽しみ、守るための法律」 山と渓谷社 定価;1980円(1800円+税) |
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2022年4月15日
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「水の国、わかやま。」2022のパンフレットが完成! 和歌山県観光キャンペーンの冊子「水の国、わかやま。」(発行:和歌山県観光振興課・和歌山県観光連盟)の表紙などがリニューアルされました。今回の表紙は水中に広がる泡をとらえた水中写真です。安川渓谷の激しい流れの中、岩に体を押し当てて支えながらシャッターを押しました。撮影をしていても気持ちの良い瞬間でした。 冊子は、道の駅やサービスエリアなどの観光施設にありますので是非、お持ちいただければと思います。 |
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2022年4月12日
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アユの遡上 県内の河川では、例年よりも遅めですがアユの遡上が始まっています。ここにきて、ようやく昼間の水温が16℃まで上がり、遡上が本格化してきました。アユの大きさは7cm程度ですが、中には10cmを超えているものも。堰の周辺にはウやアオサギなどが集まり、春の恵みを夢中で啄んでいました。今年は寒さが続いていたので、ようやく春本番といったところでしょうか。 NIKON Z9 + NIKKOR Z MC105mm f2.8 VR S |
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2022年4月1日
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「日本のタナゴ」が重版! 2020年4月に発刊した「日本のタナゴ 生態・保全・文化と図鑑」(山と渓谷社)が、このたび重版となりました。発刊から2年ほどかかりましたが、版を重ねることができて本当に嬉しいです。2版では新たな知見を反映した分布図に更新されています。また、イシガイ目二枚貝は最新の和名・学名になっています。 今、改めてページをめくって思うのは、巻末に掲載させていただいた多くの協力者の方々や研究機関、水族館をはじめ、この本の製作に携わられた方々への感謝の気持ちです。シャッターを押すのは一瞬ですが、多くの方にご協力いただき、支えられて初めて写真が撮れるのですから…。 |
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2022年3月31日
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レンゲとミツバチ 気温が上がり、近所のレンゲ畑に行くとミツバチ(セイヨウミツバチ)が、せっせと花粉を集めていました。たくさん飛んでいたので、どこかに巣箱が置いてあるのかもしれません。カラスノエンドウも紫色の花をつけ、春本番といった感じです。冬は生き物を撮影する機会が少ないため、ピントを合わせる腕が多少錆び付き気味。飛び回るミツバチを手動(マニュアル)でピントを合わせてシャッターを切るのですが、被写界深度(ピントが合っているように見える範囲)は1mmもありません。ハチの動きを予測して瞬時にシャッターを切るのは良いトレーニングになるのです。 |
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2022年3月25日
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ヘビのひみつ が10刷! 2009年に発刊した「ふしぎいっぱい写真絵本 14 ヘビのひみつ」(ポプラ社)が、このたび第10刷となりました!本当に嬉しいです。爬虫類の中でもヘビは嫌われていて、写真絵本のテーマとしてもタブー…そんな雰囲気がかつてはありました。子どもが好きか嫌いかに関わらず、本を購入する大人が嫌いなものは「売れない」と言われていたのも事実です。しかし、ポプラ社さんの英断により「ヘビのひみつ」を出版すると反響は大きく、子どもの読み聞かせ会などでも取り上げられてきた結果が、この10刷につながったのだと思います。 ヘビは面白い生き物なんです! |
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2022年3月20日
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昨日、「内山りゅうさんと行く百間山渓谷トレッキング」が開催されました。天候に恵まれ、気持ちの良いトレッキングとなりました。途中、所々でお集まりいただき、水のお話しや大塔山系のブナについて、アマゴやタゴガエル等の生き物のお話をしました。ゆっくりと時間をかけて歩いたので、景色などの写真を撮影することができたと思います。アップダウンが続くトレッキングコースですが、滝が連続する美しい渓谷を満喫できたのではないかと思っています。参加された皆さん、お疲れさまでした! 急な斜面には鎖が張られていて上りやくなっています。 前日に雨が降ったため水量が増えていました。 吊り橋をいくつも渡ります。 1列になってゆっくりと進みます。 数か所で写真を使ってお話しをしました。 雨乞いの滝にて、全員で記念撮影をしました。 |
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2022年3月10日
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19日(土)に、日置川水系の百間山渓谷にてトレッキングイベントがあります(世界遺産熊野本宮館主催)。滝が連続する美しい景観を眺めながら、私と一緒に渓谷を歩いてみませんか。写真パネルをお見せしながら、百間山渓谷で見られる生き物や水のお話などをしたいと思っています。なお、新型コロナウィルス感染症対策として、参加人数を制限させていただいています。 |
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2022年2月20日
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バイカオウレン(梅花黄連) 先日、普段から親しくさせていただいている本宮町のM氏とバイカオウレンの撮影に行きました。バイカオウレンはキンポウゲ科の多年草で、梅に似た小さな白い花をつけます。生薬のオウレン(黄連)の仲間で日本の固有種です。バイカオウレンは紀伊半島などでは早春に最も早く咲く花の一つで、植物学者の牧野富太郎博士が愛した花といわれています。 バイカオウレンの花は何度か撮影はしていましたが、ここまで大きな群落を見たのは初めてでした。杉の林床一面に見事な白い花が咲き誇り、思わず「すごい!」と声が出てしまいました。教えていただいたM氏には感謝です。 梅の花に似た5枚の白い萼片と、5個の小葉は特徴的な形をしています。 林床の群落。実に見事です。 |
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2022年2月16日
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写真掲載のお知らせ 月刊誌「山と渓谷 3月号」(山と渓谷社)の「わたしのいきもの名山」に、台高山脈・堂倉山・ナガレヒキガエルが掲載されました。見開き写真は銚子川で撮影したナガレヒキガエルです。岩の上にいたペアを、川底から近づいて撮影したカットです。高い透明度を誇る銚子川の水中は、射し込む陽の光で溢れていました。水中の透視度(水平方向の透明度)は、おそらく20メートル以上はあると思います。ただし、水温は10℃! インナーを着込んだドライスーツでも、1時間ほどの潜水で震えが止まりませんでした。 |
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2022年1月30日
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番組放送のお知らせ「さわやか自然百景」 昨年の11月にロケを行っていた番組が、来週2月6日にOAとなります!番組名は「さわやか自然百景」(NHK総合)です。紀伊半島南部、和歌山県の大塔山系を舞台に、森と水が育む命の営みを見つめます。古座川源流の「植魚の滝」や「滝の拝」、日置川水系の百間山渓谷、法師山などを取材しました。アマゴやアユも登場します。是非、ご覧いただければと思います。 さわやか自然百景「紀伊半島 大塔山系」NHK総合 2月6日(日)午前7:45〜 15分の番組です。 再放送は NHK BSプレミアム 2月12日(土)午前6:30〜 NHK BS4K 2月12日(土)午前6:30〜 大塔山系、法師山からの景色です。 本州南限のブナ林。標高は約1000m。 古座川水系「滝の拝」での撮影の様子です。 古座川水系「植魚の滝」のY字状の深い渓谷。 |
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2022年1月24日
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本のご紹介 海洋写真家の吉野雄輔さんが、写真絵本「どうして そうなった!? 海の生き物」を出版されました。「海の色」「海の形」「海の暮らし」全3巻からなるシリーズです。ワイドからマクロまで、何を撮っても雄輔さんならではのクオリティに圧倒されます。海に生きる沢山の生き物たちの姿を親子で見て欲しいですね。 「どうして そうなった!? 海の生き物」 @「海の色」 A「海の形」 B「海の暮らし」 著者:吉野雄輔 文一総合出版 定価:1,800円+税 |
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2022年1月20日
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大寒卵! 今日は二十四節気の大寒です。寒さがもっとも厳しくなる大寒の日に生まれた鶏卵は「大寒卵」と呼ばれています。この日に生まれた卵は縁起物とされ、黄身がとくに濃いとされることから、食べると金運がアップする、運気が上がる、無病息災、健康増進に良い、などと言われているようです。今日も「きなこ」と「ゆず」は、ちらちらと雪の舞う中生んでくれました。夕飯にありがたくいただこうかと思います。 |
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2022年1月20日
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庭の野鳥 うちの庭にはたくさんの野鳥がやってきます。水場があるのでやってくるのですが、そのうち可愛くなってメジロにはみかん、ヤマガラにはヒマワリの種、スズメやアオジにはニワトリの餌などをほんの少しあげるようになりました。四季を通じてやってくる野鳥たちを窓から観察するのも日課となりました。1年を通して、うちの庭と上空にやってきた鳥の種類をカウントすると、ナンと23種類にも及びました。 水浴びするメジロとヤマガラ。この時期の常連さんです。 うちの上空を飛ぶノスリ。ニワトリを庭に放すときは注意が必要な猛禽です。 |
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2022年1月3日
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2022年 謹賀新年 あけましておめでとうございます。 今年は昨年、長期間にわたり収録したテレビ番組が順次OAとなります。県の観光キャンペーン「水の国、わかやま。」も引き続きおこなわれます。世の中はまだ手放しで喜べる状態ではありませんが、できることを確実に進めていきたいと思っています。 今年もよろしくお願いします。 Tiger Salamander |
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